記事一覧

「地球に落ちて来た男」

2016.07.09

ふと考えてみれば、今年はまだ一度も映画館に行っていません。
自分自身驚きです。
TOHOシネマズで貯まった、1回無料のポイントが泣いています。

そんな中、定期購読している「キネマ旬報」を読んでいると、驚愕の作品がリバイバル上映されます。

ニコラス・ローグ監督、デヴィッド・ボウイ主演。
「地球に落ちて来た男」。

これ、学生時代に東京の大塚名画座で初めて観たのですが、当時は特にボウイのファンというわけでもなく、ただ何となく映画が観たくて映画館に入っただけだった分、それはそれはものすごい衝撃を受けました。
ラストのボウイのアップとセリフが今も脳裏にこびり付いています。
ブルーレイも持っていますが、ぜひもう一度スクリーンで観てみたい!

大好きといえば、今年は「地獄の黙示録」もリバイバルされました。
しかも、後に未公開シーンが加えられた「特別完全版」ではなくて、最初に公開された短いバージョンで。
しかもしかも、ラストシーンが2パターンあるうちの、クレジットが一切流れない70ミリバージョンで。
私はこれが一番好き。

この70ミリバージョンは、日本全国で有楽座はじめ数館だけで上映されました。
全席指定で、安いほうのA席2000円でも、当時高校生だった私にとっては痛い出費だったのを覚えています。

当時「スクリーン・イングリッシュ」という月刊誌があって、話題の映画のシナリオが原語で掲載されていました。
別途申し込めば、その号で取り上げられたシーンのサントラをカセットテープで送ってくれるという、夢のような雑誌でした。

その時申し込んだ「地獄の黙示録」のテープは今も宝物です。
有名な「ワルキューレの騎行」のシーンのあとの、映画史に残る「I love the smell of the naparm in the morning!(朝のナパームの匂いは最高だ!)」のセリフ。
そしてカーツ大佐とウィラード大尉との、あまりに難解と言われたクライマックスでの会話。
英語のシナリオを見ながら聴くと今も打ち震えます。

「嵐」の夜

2016.07.02

東京でお世話になっている方から、8月6日(土)に上田でホテルを取ってほしいとの依頼がありました。

その方によると「いつもだったらこの時期はすぐに取れるのに、なぜか今年はどこもいっぱい」とのこと。

そこで早速、上田市内のビジネスホテルや旅館に片っ端から電話を掛けたのですが、確かにどこも満館です。
ためしに近隣市町村のホテルにも問い合わせましたが、どこも取れません。

やがて理由が分かりました。
その日と翌日、長野市で「嵐」のライブがあるのです。
「2月からもう埋まっています」との事でした。
知り合いの旅館関係者からは「和田さん、遅いですよ」と笑われてしまいました。

それでも隣町に住む親友のつてで、ようやく小さなビジネスホテルを探し当てることができました。

ところでその「嵐」がライブを行なう長野市「エムウエーブ」。

1999年の長野冬季オリンピックで、スピードスケート会場として建てられた施設です。
最近では大きなイベントやライブに頻繁に使われています。

私も以前このエムウエーブには、妻と「モーニング娘。」のライブで足を運びました(知り合いのチケットが2枚余ったのです。言い訳です)。

アリーナ後方の座席は、いざライブが始まると、あまりにステージが遠いのと、総立ちとなった前方の観客の頭とで、メンバーの姿がまったく見えません。
途中から2階席の階段の踊り場へ場所を移し、ようやくちっぽけなステージの全容を見る事ができました。

途中のMCで、当時まだ在籍していた加護ちゃんが「みんな~っ、盛り上がってる~?」
観客「いえ~っ!!」

そんな光景を横目に、隣の妻に「さすがに俺はまだ15歳そこそこの加護ちゃんに『盛り上がってる~っ?』とか言われても返せないな」と囁いたところ、妻がひとこと。
「あなた、その割にさっきからずっと足、動いてるよ。ノッてるじゃん」

週刊 HOTERES

2016.06.25

ファイル 523-1.jpg

妻が高校の同窓会で邂逅した同期のNさん。
妻が蔵元へ嫁いだことを伝えたら、何と彼女のご主人が、ご自身が制作された本を贈ってきて下さいました。

「週刊 HOTERES」最新号2冊。
そしてその別冊の「進化するビバレッジ 酒のSP」。

私が活字好きでホテル好きであることを奥様から伝え聞いての突然のプレゼントでした。
もちろんご主人と私とは一面識もありません。

Nさんご夫妻のお気持ちにいたく感激しながら、早速会社の机で読み耽りました。

ホテルやレストランや酒類のトレンドを専門的な視野から紹介している、私にとってはこたえられない誌面でした。

特に別冊の「進化するビバレッジ 酒のSP」は、飲食業界の第一線で活躍する「現場の方々」にスポットを当て、この世界の魅力を存分に引き出した、出色の一冊でした。

20数年前に京王プラザホテルの日本酒専門バー「天乃川」がオープンした時の驚きを思い出したり、まだ未訪問のホテルオークラ「オーキッドバー」のマティーニに思いを馳せたりと、楽しい誌面旅行に心躍らせています。

富山へ

2016.06.18

ファイル 522-1.jpg

快晴の日曜日。
休日返上の仕事は午前11時頃に一段落。

さて空いた半日をどうしようと考えて、ふと思い立ち、妻と一緒に富山へ車を飛ばしました。

お世話になっている東京の酒販店さんから、「和田龍登水(とすい)」を熱烈に使い続けて下さっているお蕎麦屋さんが富山にあるよ、と折に触れ聞いていました。

朝日町「手打ちそば くちいわ」。

上田から2時間強。
北陸自動車道朝日ICを降りて10分ほどで、目指すお店はすぐに分かりました。

入店したのはランチ営業終了間際の午後1時30分。
満席の店内で「お待ち頂きますがよろしいですか」と出迎えて下さった奥様に「2名でお願いします」と答えた瞬間、「和田龍登水の和田さんですよね」と言われてびっくり。

そう、こちらのご夫妻とは、昨年の「長野の酒メッセ」のブースで一度だけお会いしているのです。
しかし、まさか私の顔を覚えていて下さるとは。
訪問1分で感激で胸が熱くなります。

ほどなくカウンターに通され、カウンター越しでご主人にご挨拶。
驚くご主人に、お伺いできた嬉しさを伝えます。

注文したのは、妻が白えびのかき揚げ天ざるそば。
私はせっかくなので欲張って、せいろと鴨南蛮そば。
その美味しいことといったら。
繊細なせいろはもちろんですが、上品でアツアツの鴨の脂が熱さを逃がさない鴨南蛮も出色です。

運良く我々が最後の客だったこともあり、厨房からご主人が出てきて下さって、再会を喜び合いながら酒談義で花が咲きます。
ご主人の蕎麦とお酒に賭ける熱き思いを受け取って、つかの間の富山をあとにしました。

驚いたのはその数日後。
なんと「ミシュラン北陸版」に「くちいわ」さんが選ばれたのです。
素晴らしい。
これで今まで以上に入店困難になってしまうかな。
おめでとうございます、口岩さん!

秋田へ

2016.06.11

ファイル 521-1.jpgファイル 521-2.jpgファイル 521-3.jpg

蔵元見学で、長野県の仲間と一緒に秋田まで行ってきました。

新幹線で往復し、1泊2日で4蔵。
超ハードスケジュールでしたが、それに見合うだけの大きな収穫を得ることができました。

秋田は今話題沸騰の「ネクスト5」をはじめとして、間違いなく日本酒業界を牽引している県のひとつ。

見学させて頂いたどの蔵元も、確固たる信念とビジョンに基づき、それに伴う設備とそして酒質とを備え持った素晴らしい皆様でした。
あまりの凄さに、頭からいきなり冷水を浴びせ掛けられたようなショックすら覚えた2日間でした。

ところで秋田の蔵元にご予約頂いた夕食会場、秋田市内の「ん。」。
ここがまた素晴らしかった。

野菜・魚・肉・そしてご飯にいたるまで、厳選された食材にしっかりと丁寧な仕事がしてあって、どのお皿も感嘆の連続でした。
その美味しさに釣られて、秋田の地酒の一升瓶が次から次へとカラに。
聞いたら、なかなか予約が取れない1軒とのことでした。

ページ移動