東京は銀座界隈へ行った際に私が寄る蕎麦屋が、ここ。
内幸町の「柚庵(ゆうあん)」です。
場所は日比谷公園内にある日比谷公会堂のすぐ隣、富国生命ビルの地下2階です。
何を隠そう、以前このお店は、私の住む上田市にあったのですが、そこの女将さんが意を決して東京へ出店したのが今から約15年前、以来多くのファンを獲得していつ伺っても賑わっています。
僕がいつも注文するのは、そのボリュームに感動するかき揚げのせいろ、またはしっかり味の乗った鴨せいろ、そこにお代わりせいろをもう一枚追加、といったところです。
夜はもちろん酒肴も充実していて、季節のおばんさいから蕎麦屋ならではの定番まで、ついついお酒が進みます。
お店の暖簾をくぐると、笑顔の女将さんがお出迎えしてくれるはずです。
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柚庵
麹の役割
前々回、「アルコール発酵」の原理について記しました。
復習すると、「アルコール発酵」とは、「糖分(ブドウ糖)が酵母によってアルコールと炭酸ガスに分解されること」です。
例えは下品ですが、酵母がブドウ糖を食べて、アルコールと炭酸ガスというウンチをする、そう言えば分かり易いでしょうか?
では、その「糖分(ブドウ糖)」は、原料のお米の一体どこから発生するのでしょう?
例えばワインならば原料がブドウですので、ブドウそのものの中に糖分がぎっしり詰まっています。
でも、言うまでもなく、お米そのものは決して甘くありません。
お米の成分のほとんどはデンプンで、その他に割合はぐっと減ってタンパク質、脂肪と続きます。
そのどこから糖分は生まれるのでしょう?
では解答です。
お米の主成分であるデンプンが、「糖化」という化学変化によってブドウ糖に分解されるのです。
そして、その役割を担っているのが「麹」です。
「麹」とは、カビの一種である麹菌をお米に生やしたものです。
そして、その麹菌が分泌する物資(「酵素」と呼びます)のいくつかが、デンプンをブドウ糖へと分解していくのです。
もう少し説明します。
デンプンとは、ブドウ糖が鎖状に多数つながってできている、難しく言うと高分子化合物です。
麹菌が分泌する「アミラーゼ」という酵素は、そのデンプンの鎖を次々に切断していき、最終的にブドウ糖に分解してしまうのです。
まとめです。
日本酒の原料であるお米がアルコールとなるまでには、以下のような化学変化が起きています。
デンプン→<糖化>→ブドウ糖→<発酵>→アルコール
日本酒の仕込みタンクの中では、麹菌が作り出した酵素と微生物の酵母の両方が存在しており、すなわち「糖化」と「発酵」が同一タンクの中で同時に行なわれています。
これを「並行複発酵」と呼びますが、この発酵形式は世界的にも珍しい、日本酒製造の大きな特徴のひとつです。
この辺の話はまた後日。
「酒乃うちやま」さん
上田市の隣に位置する東御(とうみ)市。
そのほぼ中心街、しなの鉄道田中駅から車で5分程、長野県にネットワークを張るスーパー「マツヤ」内にあるのが「酒乃うちやま」さんです。
実はご主人の内山さんと出会ったのは昨年の秋。
初めてお目にかかって、内山さんのお酒に対する思いや情熱を伺っているうちに、この方ともっともっとお知り合いになりたいと思ったのでした。
スーパー内の店舗でありながら、日本酒の素晴らしさを伝えるために外への営業にも積極的に足を運ばれ、飛び込みも辞さず、地元や上田の業務店を中心に着々とファンを増やされています。
実は昨夜も共通の友人を加えて3人で痛飲、日本酒を巡る数多の話で花が咲いたのでした。
内山さん、これからもどんどんお酒の魅力をお客様に発信していって下さい。
日本酒度とは?
お酒の甘い辛いを判断する時、まずは日本酒度を見ますよね。
では、日本酒度とはそもそも何でしょう?
日本酒度とは、水に対するお酒の比重を表わす単位です。
清酒中の糖分が多くなるほど比重は大きくなり(日本酒度は-の値となる)、逆に糖分が少なくなれば比重も小さくなります(日本酒度は+の値となる)。
糖分の多い少ないによって数値が決まってくるので、日本酒度は甘辛の判断となるというわけです。
ここで大切なのは「アルコール発酵」の原理です。
アルコール発酵とは「糖分(ブドウ糖)が酵母によってアルコールと炭酸ガスに分解される」ことをいいます。
すなわち、アルコール発酵が進むほど糖分は減って、その分アルコールが生成されます。
そしてアルコールは水よりも比重が小さいです。
よって例えば、糖分が少なくなる→アルコールが多くなる→水との比重は小さくなる→日本酒度は+の数値で大きくなる、という関係となるのです。
具体的には、15℃に温度を設定した清酒に「日本酒度計」という専用の浮ひょうを浮かべ、その数値を測定します。
ここで気を付けなければならないのは、「日本酒度」とは上記の通り、あくまでも糖度に関する値であり、同じ日本酒度の清酒でも、そこに「酸」あるいは旨み成分の「アミノ酸」といった要素が入ってくると、そのバランスによって味わいはがらりと変わってくるということです。
最終的に大切なのは、やはり自分の舌による官能判断ということですね。