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「登水・純米酒」発売開始

2008.04.26

先日の「登水(とすい)・吟醸酒」に引き続きまして、週明け4月28日(月)から「登水・純米酒」を発売します。
本年度は酵母がなかなか言う事を聞いてくれなくて、もろみをなだめになだめ、予定を大幅に越えてもろみ日数50日!、でも目指す数値まで無事育ってくれました。
原酒のアルコール度数が16.4と低めなので、そのままの状態を味わって頂きたいと思い、加水せずに原酒のまま瓶詰めしました。

ひと口含むと、まず純米酒ならではのフワリとした柔らかさが口いっぱいに広がります。
続いて、きれいな酸(今年は特にこのフレッシュな「酸」が特徴です)がオーケストラの弦楽器のようにシャープに舌の上で踊り始めます。
柔らかさと酸との調和、今年の「登水・純米酒」はこのバランスが昨年以上に個性を放って感じられると思います。
成分等は以下の通りです。

・使用米:美山錦
・精米歩合:49%
・使用酵母:アルプス酵母
・アルコール度数:16.4
・日本酒度:+3
・酸 度:2.6
・アミノ酸度:1.8

価格はこれまでと同じです。
・720ml:1365円(税込み)
・1.8L :2625円

諸物価高騰の折、本当は少しでも値上げしたいのが本音ですが、でもこのお酒は、売って下さっている酒販店様とお買い求め頂いたお客様に私自身を育てて頂いているお酒ですので、感謝の思いを込めて変更なしで臨みます。
弊社HP内「登水」のページに掲載の酒販店様からお買い求め下さい。

初鰹

2008.04.24

昨夜もまた、上田の街の片隅にあるお気に入りの居酒屋でほろ酔い気分でした。
カウンターでうだうだ飲んでいるうち、メニューに見つけて注文したもののひとつが「初鰹の刺身」。
ご主人に聞くと正直に「秋の戻り鰹に比べたら色も淡いし、脂も少ないし、酸味も強い」と教えて下さいました。
だから秋の味わいを期待しないように、という商売を度外視したアドバイスでした。

でも、スーパーなどの刺身やたたきの味に慣れてしまった昨今を思うと、逆にそんな本物の初鰹の味わいをぜひ覚えておきたいと思って注文しました。
しばらくして出された「初鰹の刺身」、確かに色合いはよく見る濃い褐色からは程遠い、ピンクに近い淡い朱色です。
まず、薬味を何も付けずに一切れ頬張ると、なるほど、脂をほとんど感じないさらりとした味わいで、飲み込んだあと酸味が口の中に広がります。
でもこれはこれで十分においしい。
そのあとは一切れずつ、薬味を付けたり山葵を付けたり、あるいは醤油の量を調節したり、その味わいを楽しみながら初鰹の風味をしっかりと頭に叩き込みました。

それにしてもこれが透明感のあるうまくちの熱燗とよく合うこと。
あっという間に最初の2合徳利を空にして、2本目に突入したのでした。

上田城千本桜まつり

2008.04.16

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弊社の隣に位置する上田城跡公園の桜はいよいよ今が満開、ピークを迎えています。
公園の中では連日「上田城千本桜まつり」と銘打って多くのイベントが行なわれ、たくさんの観光客で賑わっています。

そんな中、弊社が所属する上田酒造協会でも園内の一角に出店して、上田のお酒を試飲販売しています。
今日は私が当番、心地良い日差しの中、ひっきりなしに観光バスが到着するたび、額に汗してお客様にお酒を振る舞って参りました。
夕方になると、今度は地元の方々が大勢訪れ、賑わいはさらに増している感があります。
夜はお城全体がライトアップされて、ひと味違った趣きで桜を楽しむ事ができます。
日本全国、桜の名所は多々ありますが、上田の桜もぜひひとりでも多くの方に見て頂きたい思いでいっぱいです。

「登水・吟醸酒」発売開始

2008.04.14

本年度分の「登水(とすい)吟醸酒」、発売を開始致しました。
おかげ様で昨年度分が完売しご迷惑をお掛けしておりましたが、本日から新酒発売の運びとなりました。
9号酵母から来る落ち着いた華やかな香りと、山田錦ならではの繊細かつどっしりとした味わいのハーモニーをお楽しみ頂けると存じます。
山田錦で仕込んだお酒は夏を越すとまたがらりとスタイルが変わりますので、新酒の今の状態と、夏越えした熟成酒との比較を楽しんで頂くのも一興かと存じます。
なお成分等は以下の通りです。

・使用米:山田錦
・精米歩合:59%
・使用酵母:協会9号(泡なし)
・アルコール度数:15.7
・日本酒度:+4
・酸 度:1.6
・アミノ酸度:1.2

価格はこれまでと同じです。
・720ml:1260円(税込み)
・1.8L :2520円(税込み)
となっております。
当HP内「登水」のページに掲載の酒販店様からお求め下さい。
なお、もう片方の「登水・純米酒」の発売は4月下旬頃を予定しております。
その際はまたご報告申し上げます。

「レモンハート」?

2008.04.09

だいぶ前の話ですが、出張で東京へ行った時のことです。
時折伺う銀座のワインバーに、真夜中にひとり、ふらりと立ち寄りました。
いつもならば豊富なグラスワインの中から2~3杯飲んで帰るのですが、この時はふと思い立って、このお店には日本酒は置いてないのか聞いてみました。
今思えばかなり酔っていたとはいえ、ワインバーで随分無茶な注文をしたものです。
しかしオーナーのGさんはにこっと笑って「そういうお客様を待っていたのですよ」とセラーの片隅をガサゴソ探して、おもむろにカウンターの上に1本の瓶を置きました。
それは私も大好きな、北陸の某蔵元の純米吟醸酒でした。
Gさんは未開封の栓を空けてお酒をグラスに注ぎ、黙って私の前に差し出しました。
いつ来るか分からない日本酒を頼むお客、なのにそのお酒は飲み手に心地良い最適な温度で提供され、随分と感激したものです。
それからしばし日本酒談義に花が咲き、私はいつもにも増していい気分でそのお店をあとにしました。
今思うと、それはまるでお酒とバーを描いたマンガ「レモンハート」の一コマのような出来事でした。

そのお店はその後もお客様を増やされ、今も大変繁盛されています。
先日、その系列のビストロオープンのお知らせが届いたのを機に思い出した出来事です。

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