春の暖かさに包まれた日曜日の午後、東京御茶ノ水のカザルスホールへ足を運びました。
お目当ては、当HPでもリンクさせて頂いているエレクトーン奏者、神田将(ゆき)さんのソロ・リサイタルを観に行くため。
ちなみに皆さんはエレクトーンというとどんなイメージがありますか?
真っ先に思い浮かべるのは昔ながらの、例えば結婚式などでBGMを奏でるあの音色だと思います。
しかし、現代のエレクトーンはまったく別物。
聴いた瞬間、それまでのエレクトーンの概念は、驚きとともに完全に覆されること必至です。
例えばフル・オーケストラが演奏する何十もの楽器の音を、現代のエレクトーンはたった一台で、驚きの迫力と繊細な表現力とを持って奏で上げます。
演奏者はさながらオーケストラを率いる指揮者と一緒です。
神田将さんはそんなエレクトーン奏者の若手の第一人者です。
専用の楽器「STAGEA」を駆使し、クラシックに留まらずジャズ、映画音楽、ポップスなど幅広いジャンルを多彩な表現で演奏します。
この日もラベルから始まって、「椿姫」「サムソンとデリラ」「トスカ」といったオペラ、「ペールギュント組曲」「四季」「アヴェマリア」などクラシックの名曲、映画音楽から「ニューシネマパラダイス」、そしてクライマックスは「もう1本腕がないと弾けないと思った」と語りながら演奏した「モルダウ」まで、あっという間の2時間が過ぎたのでした。
神田さんは演奏活動で全国を飛び回っています。
もし機会があったらぜひ一度聴いて頂いてこの衝撃を感じて頂ければ、ファンとしてはそんな思いでいっぱいです。