記事一覧

星野仙一講演会

2008.10.30

弊社も所属する「法人会」、その関東信越法人会青年部のセミナーが長野市内のホテルで開催され、参加して参りました。
メインの講演会の講師は星野仙一氏。
半年以上前から決まっていたとはいえ、今まさに話題の人物の登場とあって、会場は立錐の余地もない程の聴衆で埋め尽くされました。

開口一番「きのう、WBCの監督、決まったねぇ」で、場内まず大爆笑。
「野村さんも、あそこで素直に俺がやりたいって言っていたら、王さんの後押しもあるんだから決まってたんだよ」とさらに笑いに輪を掛けます。
それから話は4位に終わった北京オリンピック、そして今渦中のWBC監督問題へと進んだのですが、正直なところ、誰もが一番聞きたいと思っていて、しかしあまり触れてはもらえないだろうなという話題をここまで明け透けに、そしてたっぷり時間を取って話して頂けたのには驚きました。

話は世間のバッシングがいかに凄まじいか、まずそこに触れ、自分は我慢できるけれども子供や孫など家族にはつらい思いをさせているという心情を吐露されました。
そして加熱するマスコミ報道に言及し、事実と食い違っている部分にはひとつひとつ反証を加えていきました。
例えば、中日の監督の時にイチローをドラフト指名しなかった事が遺恨となって今回のイチロー発言に繋がっていると言われているがドラフトが行われたシーズンオフは私は退任が決まっており人事権は一切なかったこと、北京オリンピックでは野球チームが一流ホテルに泊まったと非難されているがあれはオリンピック委員会が手配した宿舎に従って泊まっただけであってしかも直前にテロ対策でホテルが変更されるなど我々の希望がおよそ及ぶものではなかったこと、等々興味が尽きない話が続きました。
また、北京オリンピックでは戦力は整っていても他国のチームに比べて明らかに準備期間が足りなかった点、さらに選手間のコミュニケーション不足が否めなかった点にも率直に触れていました。
「強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強いんです」という星野氏の発言に、すべての思いが集約されていたような気がします。

そして講演のクライマックスは阪神の監督時代、金本を広島からFAで移籍させた時の苦労話。
私は星野仙一氏の講演を聞くのは2回目で、その時もこの話題は出たのですが、やはり大きな苦労を乗り越えて心の奥からほとばしり発せられる言葉というのは何度聞いても迫力が違います。

広島球団や山本監督そして熱心な広島ファンへの思いを断ち切ることがができずに阪神移籍を思い悩む金本に、一年前星野氏自身が古巣中日の監督を辞任し苦悩の末阪神の監督を受諾した時の思いを重ね合わせながら金本を説得し、ついにFA期限切れ当日の深夜に金本から絶叫しながら「お世話になります!」と電話をもらった時の逸話が切々と語られました。
その中で、星野氏が阪神の監督受諾に思い悩むくだりで「自分を客観的に眺めてみたんです。そうしたら、受けるか受けないか悩んでいるという事は、自分は監督を受けたいんじゃないか!という事に気が付いたんですね」という言葉は印象的です。

そして阪神金本が誕生し、しかし金本は移籍金に関して巨人や中日よりはるかに低かった金額に一切不満を表さなかった事、金本ひとりの存在が阪神を変えると信じていた星野氏の思い通りチームが生まれ変わった事、そして「外様」に厳しい阪神ファンの中で金本を今「よそ者」呼ばわりする者は誰ひとりおらんでしょう!と「男」の生きざまを称える金本への賛辞で星野氏の言葉は結ばれました。

会場を常に笑いの渦に包みながらも、経験値で裏打ちされた情熱溢れる星野仙一氏の話に場内は引きずり込まれ、あっという間に一時間半という時間が過ぎておりました。
「野村監督、私は好きですよ。それにしてもあのオッサンは心底野球が好きで好きでしょうがないんですね」とおっしゃっていたその言葉をそのまま星野氏にも返したい、そんな思いに満ちた講演会でありました。

海鮮処 祭

2008.10.25

ファイル 88-1.jpgファイル 88-2.jpg

上田市内の素敵なお店が移転オープン致しました。
「海鮮処 祭」。
これまでは中心繁華街から少し外れた場所にあった同店ですが、このたび上田駅に近い場所に移転して、より使い勝手がよくなりました。

移転前から、「本日は予約で満席となっております」という札が出ている事がたびたびでその人気の程が伺えたこのお店は、移転後はふらりと寄られるお客様の数が更に増えて、人気に拍車を掛けています。
その秘密は、一にも二にも料理の素晴らしさとオーナーご夫妻のお人柄。

まず、海の幸を中心にしたメニューは、決して「和」だけに留まらず、ご主人ともう一人厨房を預かるスタッフによる「洋」テイストの創作料理もテーブルを飾ります。
また、寿司屋で研鑽を積んだご主人の握りも素晴らしく、私が伺った際はご主人の料理を堪能したあと締めとして、お腹の満腹具合に合わせて見繕って握ってもらうのが常です。
また宴会を予約した際には、男女の人数やメンバー構成を必ず聞かれ、以前と同じグループの宴席に同じコース料理が並ぶことはありません。
常に研究を怠らず、お客様により満足して頂こうとするご主人の熱意と腕に惚れて、我々はついリピートしてしまうのです。

そしてそんなお店の雰囲気をサポートしているのが奥様である女将。
こちらまで元気になる明るいお人柄と、さり気なくお客様を気遣う心配りとが、このお店の居心地の良さをさらにアップさせています。

写真ではカウンターしか載っていませんが、そのうしろに小上がり、そして2階には大広間もあります。
場所は本町(ほんちょう)。
上田駅お城口から大通りを直進して三井住友銀行の交差点を右折。しばらくして右手に映画館が見えたらその三叉路を左折してすぐです。

長野の酒メッセ2008

2008.10.19

ファイル 87-1.jpg

10月16日(木)、ホテルメトロポリタン長野において「長野の酒メッセ2008」が開催されました。

今年で14回目になるこのイベント、長野県内のほぼ全蔵元が参加して、各ブースで各社のお酒が振る舞われます。
来場者は1500円(チラシをご持参頂ければ1000円)の入場料で、午後2時から午後8時まで無制限で飲み放題、長野の地酒の魅力を満喫して頂けます。
と同時に、各蔵の生の声が聞くことができる貴重な機会でもあります。

その他にも1フロアを貸し切っての各部屋やホワイエでは、業界関係者向けのセミナー、「ひやおろし」や「原産地呼称認定酒」の展示試飲、酒燗器や酒器の販売、出店各社の清酒販売などが行われ、更には先着1500名様に各蔵からご提供頂いたお酒のお土産まで付くという、とにかくボリュームたっぷりの内容となっています。

当日はおかげ様でオープン前からたくさんのご来場を頂き、午後6時を過ぎる頃には立錐の余地もないほどのお客様で会場が埋め尽くされ、お土産コーナーにも長蛇の列が出来るなど、終日大盛況となりました。

弊社ブースにもたくさんのお客様にお越し頂き、大吟醸をはじめとする6種類の清酒をお飲み頂きながらお客様との話に花が咲きました。
また、しばらくお目に掛かっていなかったお客様にもたくさんお声掛けを頂き、忙しい中にも嬉しさ満開のひとときを過ごすことができました。

ただひとつ、このイベントには決まりがあって、それはおつまみの持ち込み禁止。
会場内でも一切販売はありません。
もちろんお酒にとっておつまみや酒肴は欠くことのできない大事な要素ですが、でもこの日は何よりもまず長野のお酒そのものの魅力を十分に知ってほしい、そんな思いが込められています。
会場は長野駅前ということで、もちろん周囲にはたくさんの飲食店があります。
「酒メッセ」の余韻はぜひそちらでお楽み下さいというメッセージも込められています。

なお、今年は最終的に1900人のご来場者がありました。
(写真はオープン直後の会場内)

「19BY大吟醸」発売開始

2008.10.09

ファイル 86-1.jpg

本年度分の「和田龍大吟醸」、発売を開始しました。
今年の3月に搾り、ひと夏寝かせて熟成させ、たっぷりと旨みを乗せた上で、満を持しての発売開始です。

私が言うのも何ですが、おいしい!です。
香りはほのかな柑橘系、例えばライムやグレープフルーツを思わせるフレッシュでスウィーティな芳香が鼻腔をくすぐります。
味わいは熟成からくる柔らかな甘さと旨味、そこにさり気ない酸味が絡んでハーモニーを醸し出し、口の中でふわりと広がります。
その柔らかさはまるでシルクのようです。

軽く冷やしてお召し上がり頂ければ、甘みが引き締まってよりシャープな味わいに。
そして常温もお勧めです。このお酒が持つふくらみや繊細さをダイレクトに感じて頂けます。

お猪口というよりはグラスに注いで、香りを楽しんで頂きながらひと口ひと口ゆっくりお召し上がり下さい。
食前酒として、あるいは料理の先付け、お刺身、お蕎麦といった素材の味わいをしっかり活かしたどちらかといえば淡麗な料理と合わせてどうぞ。

< 和田龍大吟醸 >

・使用米 :山田錦
・精米歩合:38%
・使用酵母:協会9号
・アルコール分:16.9
・酸 度 :1.3
・アミノ酸度:1.1
・小売価格:3675円(税込)

龍勢祭

2008.10.02

ファイル 85-1.jpg

10月第二日曜日に当たる12日、今年も埼玉県旧秩父郡吉田町(現秩父市)で、「龍勢(りゅうせい)祭」が開催されます。
このお祭りは地元の椋(むく)神社の例大祭に奉納する神事して行なわれます。

「龍勢祭」の特徴をひとことでお伝えすると、27の流派が伝統の製法に則って作り上げた、松の筒に火薬を詰めたロケットを、15分に一発ずつ点火して空に打ち上げるという壮大なものです。
ロケットが煙とともに空に飛んでいく様子がまるで「龍」のようである事から、「龍勢」と名付けられました。

ゴーッという凄まじい轟音を伴なって打ち上がったロケット「龍勢」が上空まで達すると、松の筒に仕込まれたパラシュートが開いて優雅に落下し、そこで会場を埋め尽くした数万人の観客からは大きな歓声と拍手とが送られます。
しかしすべての龍勢がそのように綺麗に成功するとは限らず、中には山の中腹に建てられた発射台で点火した直後、あるいは打ち上がっている最中に惜しくも爆発してしまう龍勢も少なくなく、だからこそ見事に打ち上がった龍勢に対しては、流派を越えて惜しみない拍手が送られます。

この龍勢、秋の声が聞こえ始めると、それぞれの流派は1ヶ月も前から準備に入ります。
松の筒作りから始まり、火薬作り、そして旧吉田町が建てた専用の建物での火薬詰め作業まで、連日作業が続きます。
関係者以外一切立ち入り禁止のエリアで行なわれるこれらの作業は、一瞬の打ち上げに賭ける男たちの真剣勝負を垣間見る思いがして、こちらまで身の引き締まる思いです。

私がこのお祭りに参加するようになったのは10年程前からです。
「龍」という名前が一緒、しかも「和田」繋がりという事で、流派のひとつ「和田若連」の皆様が旅行の途中、マイクロバスでわざわざ来社して下さったのがきっかけです。
その感謝の思いも込めて、私もぜひ「龍勢祭」に一度お伺いしてみようと当日吉田町まで足を運んだところ、一度でこのお祭りの虜になったのでした。
それから年を追うごとに和田若連の皆様との交流も深まり、それに比例して10月の「龍勢祭」への思いもどんどん深まっていく、そんな関係がずっと続いています。

今年もあと10日で「龍勢祭」がやって参ります。
今年はどんな龍勢が打ちあがるのでしょうか?
今から期待で胸躍ります。

ページ移動