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今だからこそ、元気に酒を飲もう!

2011.03.23

今回の震災では東北方面の酒蔵も甚大な被害を受けました。
受けた損害の大小こそあれ、ほとんどの蔵元がしばらくは出荷不能の状態です。
中には今だに連絡すら取れない蔵元もあります。

そんな中で被害を受けた蔵元のためにも、我々日本酒を愛する者が出来る事は何か。
ひとつは元気に酒を飲む事だと思います。

震災以降、経済が沈滞化傾向にあり、その流れは流通業界や飲食業界にも及び始めています。
まずはそんな流れを食い止めなければなりません。

確かに世の中は自粛ムードです。
でも被害を受けた蔵元が元気になって戻ってきた時に、もう一度その蔵元のおいしいお酒が飲める土壌を作っておくためにも、今こそ日本酒を愛する我々がお酒を飲みましょう!

今さら言うまでもありませんが、お酒は人の心を癒し、人と人とを繋ぎ、そして人の人生を豊かにする、人生の名脇役です。

そんな日本酒をこれまで以上盛り上げるために、そして東北の銘酒復活のために、今日も元気よく日本酒を酌み交わしましょう。

地震の余波

2011.03.16

まずは今回の震災で被害に遭われている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

また、東北に引き続いて長野でも震度6の地震が発生しましたが、私の住む上田市では幸いにも怪我や建物の損壊等は今のところ起きておりません。
皆が無事である事をご報告申し上げます。

さて、東北地震の被害がますます拡大する中、先日長野県で旅館を経営する友人と話をしました。

彼は地震が起きてすぐ、知り合いの大勢いる現地へ向けて自家用車に積めるだけの救援物資を積んで出掛け、そのあまりの惨状に言葉を失って帰ってきたそうですが、その余波は旅館業界にも及んでいるそうです。

彼曰く、長野県内の旅館のキャンセル率がかなりの数字に達していて、大げさではなく業界が存亡の危機に面しているとの事でした。

上記の例が示す通り、今回の地震は経済の負のスパイラルまでをも誘発しており、我々はより冷静な判断と行動を求められているのだと思います。

チェックインのひととき

2011.03.10

東京で泊まったホテルでのささやかな、けれどとても嬉しかった出来事です。

今回ご紹介するのは品川区のTPホテル。
このホテルは駅からは少し歩きますが、そのシックな佇(たたず)まいと、最近とみにレベルアップした心地よいサービスとに魅かれて、折に触れ利用する一軒です。

さて、このホテルの通常のチェックインは午後2時からですが、今回私が使ったプランは午後4時からのチェックインとなっていました。
しかしこの日は私の時間の調整が難しく、荷物だけでも置きたいと、無理を承知で午後2時過ぎにホテルに到着しました。

チェックインの際、フロントで私を出迎えてくれたのは「見習い」のネームプレートを付けた若い女性でした。
「見習い」なので不慣れかもと思った私は、あとでその思いを恥じる結果となります。

彼女に名前を告げ、まずは早く到着してしまった事を詫びました。
そして「チェックインの手続きだけして頂ければ、あとは館内のラウンジででも時間を潰しています」と伝えたところ、彼女は笑顔でこちらを見つめながらひとこと。
「お待ちください。お部屋の用意が出来ているか、すぐに確認致します」

待つことしばし、彼女は画面からその笑顔を上げざまに「和田様、お部屋の準備が出来ておりますのでお入り頂けます」。
その言葉がどれだけ暖かく感じたことか。

そしてたったこれだけの事でさえ出来ないホテルが最近多いのですよね。
意地悪くチェックインさせてもらえなかったり、あるいはチェックインさせたことを恩着せがましく言われたり。
しかし彼女はたった数分で、ひとりの宿泊客の心を掴んでしまったのです。

さて、今度は私がホテルに恩返しをする番です。
昼食を取り損ねていた私は、どこか外で食べようと思っていたランチを急遽ホテル内のレストランで取ることにしました。

早速レストランのあるロビーラウンジに降り、フロントの前を横切ると、先ほどチェックインをしてくれた彼女と目が合いました。
その瞬間、数メートル手前のこちらに届くような大きな声で「和田様、先ほどはありがとうございました!」と、これまた嬉しい言葉を掛けてくれました。

私も次のように返しました。
「先ほどはありがとうございました。本当に助かりました。せめてもの感謝の気持ちで、空いた時間で館内のレストランを使わせて頂きます」
向かった先のレストランでの暖かなサービスも併せて、この日のランチが大変心地良かったことは言うまでもありません。

さて、今度はチェックアウトの時の事です。

私を担当してくれたのは若い男性でしたが、隣のブースでは顔馴染みの女性スタッフが他のお客様の対応をしていました。
まずは向かいの男性に「ありがとうございました」と快適な滞在のお礼を述べると、隣の女性スタッフが目配せでお礼を返してくれるのが分かりました。
何だかそれだけで心躍りますよね。

手続きを待っている間、接客を終えたその女性も会話に加わり、しばし雑談に花が咲きます。
そして唐突に「昨夜はお嬢様のお誕生日だったんですね。おめでとうございます」とふたりから言われた時には、驚くと共に大変感激致しました。
実はこの話題は、昨日チェックインの際に「見習い」の彼女と交わした会話の中のものだったのです。

その嬉しさは、もちろん「おめでとう」と言われた事に対してもですが、それ以上に、昨日の女性からそのような細かな情報まできちんと引き継がれていた事に対してのものでした。

立ち去り際にフロントの男性から「またのお越しをお待ち申し上げております」と言われたのに対し、私はいつも以上の気持ちを込めて「ぜひまた伺わせて頂きます」と返答した、爽やかな朝のひとときでした。

祝、移転オープン

2011.03.04

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写真:新生リビアーモ店内(カウンターの中はオーナーソムリエの坂田英昭氏)


このブログでもたびたび登場する、私の大好きな一軒「Restaurant Bar Libiamo (レストランバー・リビアーモ)」。
上田市の繁華街で営業を続けてきたこのお店が、この3月1日を以って長野駅前に移転オープンしました。

24歳の若さでお店を立ち上げ、晴れて10周年を迎えたオーナーソムリエの坂田氏からこの話を聞いたのは昨年の秋。
ちょうど10周年のパーティの余韻からひと息ついた頃でした。

連日多くのファンや常連に囲まれ、あえて移転しなくてもしっかりやっていけるであろう中、なぜ今、未知の長野市へ?
この話を聞いた誰もが、まず最初にそう思ったはずです。

それに対しての坂田氏の回答は以下の通りでした。

これから先の人生を見つめた時、お店も自分自身も更なる飛躍するためにぜひもう一歩前進したい、そんな思いを込めて移転を決心しました、そう語る坂田氏からは、新たな挑戦への希望と闘志が熱く感じられました。

そしてこのたび、グランドオープン前日の2月28日、レセプションにご招待頂いたのを受けて、心躍らせてお店を訪問しました。

長野駅から歩いて3分。
ビルの2階に上がり、眩(まばゆ)いばかりに誂え(あつらえ)られたドアを開けると、真正面にはきれいな一枚板のカウンターと、その向こうに笑顔の坂田氏が出迎えてくれました。

正面向かって右には、通りを見下ろせる足元からの大きな1枚ガラス。
そのガラス窓に並んだ、以前の店から馴染みの4人掛けのテーブルに腰を下ろしました。

我々のテーフルの奥にはもうひとつ、ソファセットが置かれた4人席もあり、このソファでシガーでも吹かしたらそざかし気分もいいことでしょう。

そんな優雅な雰囲気に浸りながら、この日も気心の知れた仲間ともども、坂田氏自慢の肉料理を肴に、シャンパン、赤ワイン、そして最後はヴィンテージ物のシングルモルトウイスキーや彼の十八番のギムレットに至るまで、新生リビアーモを堪能したのでした。

ちなみにこのリビアーモ、レストランバーとある通り、お酒はもちろんですが、坂田氏自ら作り上げる料理も絶品です。
突き出しからしっかりと手が施してあり、変幻自在の彼の料理に魅せられること請け合いです。

前菜、パスタ、魚料理、肉料理・・・いずれの皿も和・洋・中の型にはまらず、様々な調理法と食材とを駆使して、我々の目と胃袋とをその都度楽しませてくれます。

かくいう私も、ある時は県外の大切なお客様をお連れした時に、お任せで頼んだら信州産の食材尽くしのフルコースが振る舞われてお客様が大感激されたり、またある時は食後の一杯で訪れたにも関わらず隣のお客様のスパゲッティミートソースのおいしそうな匂いに辛抱堪らず、ミートソースだけをパンと一緒に出してもらったりと、わがままなリクエストにも快く答えてもらっています。

このお店は一度足を運べば、その心地よさを分かって頂けるはず。

場所は長野駅の善光寺口を出て、目の前のながの東急本店を先に進み、その奥にある東急シェルシェの並びにあるビルの2階です。
見上げると大きなガラス窓と、そこから覗く眩しいシャンデリアが目印です。

長野駅前でお時間が空いた時はぜひ足を運んでみて下さい。

ご報告2

2011.02.23

ファイル 211-1.jpg

「登水(とすい)」、美山錦の純米酒も搾れて参りました。
やはり感動の瞬間です。

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