地元上田の居酒屋の片隅で思いも掛けないお酒を見つけると、何とも幸せな気分になります。
そんな思いに浸った今回のお酒は「富久長八反草純米吟醸」。
「富久長」の今田酒造本店は広島県東広島市安芸津町(旧豊田郡安芸津町)にあります。
そしてこの「富久長」を醸す人こそ、今や押しも押されぬ人気の女性杜氏、今田美穂さん。
蔵元として、そして人間として、私が心から敬愛する方のひとりです。
美穂さんとは知り合って以来、折に触れたくさんの事を教えて頂き、そして大いに影響も受けて参りました。
数年前には蔵見学もさせて頂き、懇切丁寧にご指導も頂きました。
またしばらく前には東京のとある居酒屋でばったりと遭遇し、お互い驚きながらもその偶然に感激したものです。
そんな美穂さんが醸すお酒が大好きで、東京の日本酒専門店を訪れるといつも「富久長」を頼んでいるのですが、まさか上田の馴染みの居酒屋で美穂さんのお酒を発見するとは思ってもみませんでした。
ちなみに耳慣れない「八反草」というのはお米の名前で、「富久長」のHPによると、「八反草」は「八反錦」をはじめとする八反系酒米のルーツで、絶滅した「八反草」を美穂さんが種籾から復活させ、今このお米でお酒を仕込んでいるのは世界中でここ今田酒造本店だけとの事です。
上田で「富久長」を飲んでいるという感動をすぐにも美穂さんに伝えたいと思いお電話したところ、携帯の向こうから流れてかたのは「今海外にいますので・・・」というメッセージ。
相変わらず世界を股に飛び回っていらっしゃいますね。
ちなみにこのお店には「富久長」を飲みにすぐに再訪してしまいました。