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今年も龍勢祭

2009.10.12

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毎年10月の第2日曜日。
埼玉県秩父市下吉田(旧吉田町)で、今年も400年の伝統を誇る「龍勢(りゅうせい)祭」が開催され、私も参加して参りました。

青空が広がる快晴のもと、前日にテレビ東京「アド街ック天国」の「西秩父」編で、ほぼ全編を通してこの「龍勢祭」が紹介された事もあってか、例年をはるかに上回る多くの観客が周囲を山に囲まれた下吉田の地を訪れました。

会場の一角に位置する椋神社に奉納する神事として執り行われるこの「龍勢祭」。
地元の27つの流派が独自の伝統に則って、松の木に火薬を詰めたロケット(=龍勢)を1ヶ月掛けて作り上げ、それを山の中腹に建てられた発射台から15分に1発ずつ打ち上げるという、壮大で他に類を見ないお祭りで、埼玉県の無形文化財にも指定されています。

点火と同時に導火線を伝わるバチバチッっという火花が会場一帯に鳴り響き、その直後ゴーッ!という巨大な轟音とともにロケットが大空目掛けて打ち上がります。
そしてロケットが上空に達したところで、中に仕込まれたパラシュートが開いて悠然と舞い降りてくると大成功、会場一帯は大歓声と大きな拍手に包まれます。
ただしどの龍勢も成功するとは限らず、中には点火の瞬間、あるいは打ち上げの途中で爆発してしまうロケットもあとを絶たず、だからこそ見事に打ち上げに成功した龍勢には流派を越えて惜しみない拍手が送られるのです。

私と龍勢祭との繋がりは今からさかのぼる事10年ほど前、流派のひとつ「光和雲流」を構成する和田若連の皆様と廻り会えたのがきっかけでした。
「和田」と「龍」繋がりで「和田龍」の私をお仲間に加えて頂き、それからずっと私も和田若連のハッピを着させて頂いて、毎年この日を心待ちにしています。
昨日も午後4時半に打ち上げとなった和田若連の龍勢ロケットは、轟音を鳴り響かせて見事に垂直に打ち上がり、まさしく「龍」のように舞うその姿を目の当たりにしながら、私も興奮と感動に打ち震えました。
そしてそれは、発射からわずか数秒間のために全身全霊を傾ける龍勢に携わる皆さんの心意気に、改めて敬意の思いを新たにしたひとときでもありました。

1年が龍勢に始まり龍勢に終わるこの下吉田の地、翌日からまた来年に向けての龍勢がスタートを切りました。

映画2題

2009.10.05

しばらく前のオフの1日、久々に映画館のハシゴをしました。

1本目に観た作品は「サブウェイ123」。
今から約30年以上も前に製作された傑作「サブウェイ・パニック」のリメイク版です。

実は私は車や鉄道といった乗り物アクションが大好きで、小さい頃からこのジャンルには目がないのです。
お気に入りの映画を一部挙げると、「北国の帝王」「激突!」「ダーティメリー/クレージー・ラリー」「大陸横断超特急」「トランザム7000シリーズ」「コンボイ」「カサンドラクロス」「マッドマックスシリーズ」(特に2作目)「スピード」・・・どれもこれも
思い出すだけでその迫力が蘇ってきて、アドレナリン全開!の1本ばかりです。

さて、そして地下鉄パニック物の「サブウェイ123」。
しかし胸を昂ぶらせて乗り込んだ映画館は、日曜日の午前中だというのに客は数えるほどで、ちょっと肩透かしです。
自分のベストポジションに席を陣取って、いざ観終わっての感想は、うーん、微妙・・・。
でもこれは鉄道アクションを期待した者としての感想で、地下鉄職員のデンゼンル・ワシントンと、地下鉄をジャックするジョン・トラボルタとの攻防を描くサスペンス・アクションとしては、まあよく出来ているのではないでしょうか?
ただ「サブウェイ123」というタイトルの割に地下鉄がほとんど動かないのは不満(子供か?)。
それでもクライマックス、運転手がいない地下鉄が暴走するシーンはさすがに手に汗握りましたが、それよりは「フレンチ・コネクション」を彷彿させる、高架を走る地下鉄とそれを追う地上のパトカーのチェイスの方が数段カッコいいと思ったのは私だけでしょうか?
5点満点中☆☆☆です。

さて、映画館を変えて観た2本目は「サマーウォーズ」。
ひとこと、大傑作です!

この映画、実は上田市が舞台になっていて、全編を通じて上田のあちらこちらがスクリーンに登場します。
実在する上田の高校や市民祭りも登場して、上田市民にはたまらない1本です。
聞けば、この映画の製作前に結婚した細田守監督の奥様が上田市出身で、その時訪ねた奥様の実家で大家族の魅力に触れて、この映画を作るきっかけとされたのだとか。
そんなこんなでこの「サマーウォーズ」、公開前から上田市挙げての一大イベントとなっており、完成試写会を監督や声優の皆さんを招いて市民会館で開催したり、独自のポスターや観光パンフレットが有志で作られたり、全国から集まる「サマーウォーズ」ファンの皆さんを積極的に迎え入れたり、この夏は上田駅前をはじめとして街全体が「サマーウォーズ」1色となった感があります。

そんな中、遅ればせながら観た日曜日の夕方、公開から約2ヶ月も経つのに驚くことに映画館は立錐の余地もない程の超満員。
こんなことは私の知る限り久方ぶりで、上映前のその熱気にまずは心打たれました。

映画の出来は、本当に素晴らしかった!
繰り返しますが傑作だと思います。

まず、アナログの世界とデジタルの世界とを、どちらも同じボリュームで対等に描くことで、逆にデジタルが持ち得る弱さ、あるいはアナログが持ち得る強さをくっきりと際立たせており、その共存を勧善懲悪を越えた時限で観客の心を強く打つように描き切っている監督の力量に感心しました。
加えて、大家族を舞台にしながらも、ひとりひとりの登場人物を等身大で魅力溢れるキャラクターにきちんと仕上げていて、人間をしっかりと描き切っている。
そしてその個々が結び付いて、大きなひとつの人間力として発揮される魅力も余す事なく表現されている。
そんなエネルギーが全編を通じてスクリーンから溢れ出ていて、本当に感動的な1本でした。
採点は満点の☆☆☆☆☆です。

アニメ映画、侮るなかれ。
スタジオジブリの作品は今さら言及する必要もありませんが、私にとっては登場人物を全部猫にした「銀河鉄道の夜」以来のアニメ映画の傑作でした。

秋の軽井沢

2009.09.28

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(写真上:大賀ホール外観/写真下:リハーサル中の神田将(ゆき)さん)


肌を刺す冷んやりとした空気が心地よい秋の1日、軽井沢駅から徒歩数分の軽井沢大賀ホールにて、このブログにもたびたび登場するエレクトーン奏者、神田将(ゆき)さんのソロ・リサイタルが開催されました。

軽井沢大賀ホールは、ソニーの名誉会長大賀典雄氏が文化振興のため軽井沢町に寄贈した施設です。
東京のサントリーホールをコンパクトにした感じの、ステージを客席が360度取り囲む、キャパ約800名のコンサートホールです。
連日クラシックのみならずジャズやポップスあるいは学生のコンクール等で賑わっています。

神田将さんは日本を代表するエレクトーン奏者の第一人者です。
現代エレクトーンはひと昔前のエレクトーンとは全くの別ものです。
たったひとりでフルオーケストラを越えるサウンドを奏で上げ、その演奏のダイナミックさと繊細さは、初めて聴く人に衝撃を与えること請け合いです。
こればかりは「百聞は一見にしかず」、聴いて頂ければそれがどれだけ驚きに満ちたサウンドなのかが分かります。
かくいう私も神田さんの演奏を聴いてその衝撃を受けたひとりで、それが高じて昨年今年と2年続けて、毎年5月に開催される「和田龍 新酒を味わう会」にゲストとしてお招きし、お客様に神田さんの演奏を堪能して頂きました。

さて、昨日の大賀ホール。
午後2時定刻に始まったコンサート、演奏された曲目は以下の通りでした。

1.オペラ座の怪人 アンドリュー・ロイド・ウェバー
2.「キャッツ」より"メモリー" アンドリュー・ロイド・ウェバー
3.「篤姫」より”メインテーマ” 
4.歌劇「サムソンとデリラ」より"あなたの声に私の心は開く" サン=サーンス
5.歌劇「トスカ」より"星は光りぬ" プッチーニ
6.歌劇「運命の力」序曲 ヴェルディ

― 休憩 ―

7.アヴェ・マリア カッチーニ
8.レクイエム"リベラ・メ" フォーレ
9.組曲「鏡」より"海原の小船" ラヴェル
10.ブエノスアイレスの秋 タンゴ
11.協奏曲「四季」より"冬"第1楽章 ヴィヴァルディ
12.さくら 日本古謡
13.交響詞「フィンランディア」 シベリウス

アンコール
14.カヴァレリア・ルスティカーナ

とにかく素晴らしかった。
私がこれまで聴いた神田さんのコンサートの中でも屈指のライブでした。
緊張感が張り詰め、エレクトーンを通じて奏者の思いが次から次へと小さな場内にとめどなく溢れ出て、音という音が観客の心を鷲づかみにする、そんな本当に感動的な演奏でした。

「自分の2本の手だけでは2度と演奏するのは不可能と思っていました」という難曲ヴェルディ「運命の力」、夏・秋・冬・春をイメージした9~11の4曲、中でも叙情感とダイナミックさとを同時に壮大に表現した「さくら」、そしてクライマックスを飾るにふさわしい大曲「フィンランディア」では拍手が鳴り止みませんでした。

場内いっぱいに湧き上がるアンコールの掛け声と拍手の中、再度登場して客席にお礼を述べながら「さて、どの曲にしようかな?」と呟きながら神田さんが選んだ曲目は「カヴァレリア・ルスティカーナ」。
その優しいメロディに心を委ねながら、あっという間の2時間15分が過ぎていったのでした。

神田さんはこの秋の今後の予定として、「せんだいクラシックフェスティパル2009」(神田さんのコンサート4公演はすべて売り切れ)、小樽でのリサイタル、そして「上海国際芸術祭」へと続きます。
特に「上海国際芸術祭」では、五嶋みどり、アシュケナージ、ヨーヨー・マ、モンテカルロバレエ団、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団をはじめとする世界中の壮々たる演奏家の中に、初めてエレクトーンとして神田さんが正式に招待されました。
これからのますますの活躍が期待されます。

信濃グランセローズ

2009.09.18

一昨日、昨日と、長野県民球団「信濃グランセローズ」のナイターを、県営上田野球場まで観に行って参りました。

「信濃グランセローズ」は、プロ野球独立リーグに当たる「BCL(ベースボールチャレンジリーグ)」発足に合わせて3年前に誕生した、地元密着型の球団です。
当初は長野県・新潟県・富山県・石川県の4球団でリーグをスタートしましたが、昨年から群馬県・福井県も加わり、現在は6県のチームでペナントレースを争っています。

試合では明日のプロ野球12球団の選手を夢見て、どの選手もグランドを所狭しと精一杯プレーしています。
またそれを支える監督には、プロ野球で名を轟かせた往年のプレイヤーが就任し、それもまた人気の一翼を担っています。
例えば
・信濃グランセローズ:今久留主成幸(PL学園で桑田とバッテリー→大洋→西武)
・群馬ダイヤモンドペガサス:秦真司(ヤクルト→日本ハム→ロッテ)
・富山サンダーバーズ:鈴木康友(巨人→西武→中日→西武)
・石川ミリオンスターズ:金森栄治(ヤクルト→西武→ダイエー→阪神→ソフトバンク)
こんな感じで、目の前でかつての名選手が采配を揮っているのを見ているだけで心が躍ります。

さて、2日間に渡って足を運んだ信濃グランセローズの試合、両日とも雨天中止になった振り替え試合だったのですが、これまでなかなか時間が取れなかったこともあって、私にとっては今期初めてのグランセローズの観戦でした。
しかも昨夜は今期上田での最後の試合、何とか滑り込みセーフで間に合いました。

今期のグランセローズは前期・後期(2期制)とも最下位で低迷、そのせいか客席はいつもより閑散としていて、翌日の新聞発表では両日とも観客は700名弱。
昨年までは上田での開催はコンスタントに1300名以上であったことを考えると、かなり寂しい動員と言えるのではないでしょうか?
それもこれも、選手を鼓舞する意味であえて言わせて頂ければ、チームが弱いから。
選手たちがいいプレーを披露し、その結果優勝を争うような試合が続けば、観客動員だけでなくチームへの注目度そのものが高まるでしょうし、やはり我々は選手たちがプロ球団に進むためにがむしゃらにプレーする姿を何よりも観たいのです。

以前当ブログでも書きましたが、昨年11月、私がPTA役員を努めた息子の小学校の50周年記念講演会で、グランセローズの三沢社長(日本ハムを札幌に誘致し新庄を入団させたご当人です)と上田出身の選手3名をお招きしました。
その時は保護者はもちろんでしたが、それ以上に子供たちが、目の前にいる本物のプレーヤーに興奮し心ときめかせ、最後はサインを求める長蛇の列が出来て講演会は大成功のうちに幕を閉じました。
ぜひ選手たちには、そんな未来ある子供たちの夢も担っていることを自覚して、精一杯いいプレーを見せてほしいと思います。
それがグランセローズの社是にもある「青少年の育成」への何より物もの近道かと思います。

余談ですが、昨日は「新生上田市発足3周年記念」を銘打って、5回裏終了時に観客席にカラーボールが120個投げ込まれました。
そのボールに書いてある数字の景品がもらえるとあって、5回裏が終わると、グローブを持った子供たちのみならず大人までもが総立ちとなって私も座っていた1塁ベンチ上に集結し、今か今とボールが投げ込まれるのを待っています。
私はひとりだったのであまりはしゃぐのも恥ずかしいと思い静かに座っていたのですが、そういう欲のない時に限って機会は廻ってくるのですね、私の真正面にボールが2個も飛んできて座ったままキャッチ。
すかさずグローブ片手に小学生が駆け寄ってきて「ひとつ下さい!」と言うものですから「どっちがいい?」と差し出すと、「1」と書かれた黄色と「17」と書かれた赤をしばし見比べて「こっち!」と言って赤のボールを取っていきました。
少し走り始めたところで彼はくるりと振り返り、大きな声で「ありがとうございました!」と言い忘れていたお礼をひとこと、何だかちょっぴり心温まる瞬間でした。

ちなみに景品は「1」も「17」も、今公開中で上田市が舞台になっていて市が大々的にPRしている映画「サマーウオーズ」の絵ハガキでした。
とても素敵な絵ハガキで、思いもかけぬお土産となりました。

フリーな半日

2009.08.16

お盆休みのとある日、所要のため東京へ行ったのですが、夜までちょうど半日ほど時間が空きました。
たった半日といえど東京で自由な時間が取れることはそうそうないのであれこれとやりたい事が頭の中を駆け巡り、何をしようか思わず考え込んでしまいました。

その日降り立ったのは上野駅、まずは大好きな落語を観ようと向かったのは上野鈴本演芸場。
しかしいざ着いてみると、そこには「ただ今立ち見です」の無常な看板が・・・。
お盆だし、まあこれも仕方がないかと自分を納得させて、さすがに立ち見はしんどいので、残念ながら入場を断念しました。

折りしもちょうどお昼時、どこかで昼食を取ろうと思い、続いて向かったのが湯島のカレー専門店「デリー」。
ここは親しい方から教えて頂いて以来大のお気に入りで、今回は久々の訪問でした。

満席だったので待つことしばし、狭い店内のカウンターに通されて、迷う事なく頼んだのは極辛の「カシミールカレー」。
運ばれてきたのはチキンが乗ったサラサラのカレー、これをライスにかけておもむろに口に運ぶと、香辛料が混ざり合ったスパイシーな味わいと共に辛さが全身を直撃!
一気に吹き出る汗をハンカチで拭いながら、それでも次から次へと食べる手を休める事ができません。
本当の極辛、でもただ辛いだけでなく味が深いんですね。
だから飽きることがありません。
結局最後の一滴までカレーを食べ尽くして、大汗を掻きながら大満足の思いで席を立ちました。

食後の散歩がてら、真夏の太陽が照り付ける中、不忍池から上野公園をぶらぶら散策しながら辿り着いたのは東京都美術館。
ここで開催中の「トリノ・エジプト展」を観ようと思ったのですが・・・入った途端ロビーまで溢れる大行列が目に入り、思わず最後列に目を凝らすと、そこには「入場まで只今30分待ち」の看板が。
待つのは仕方がないにしても、入場してからの大混雑は「フェルメール展」でも経験済み。
こちらも断念してすたこら退散し、さてどうしよう、せっかく空いた半日なのに、上野公園の一角で悩む事しばし。

そして向かったのは新宿。
やはり寄席の思いが絶ちがたく、新宿駅からすたこら歩いて三丁目の新宿末広亭の前に立ったのは、ちょうど「夜の部」が始まったばかりの午後5時過ぎでした。
どうやらこちらはまだ座れる様子。
すぐに木戸銭を払って場内に入ると、何と客席の9割方は埋まっています。

思えばこの末広亭は学生時代よく足を運びました。
仲間と「寄席ツアー」を組んで大勢で来た時は普段は開放されていない2階に上げて頂いたり(あの時のトリは今は亡き志ん朝でした)、歩き疲れて場内の両脇にある桟敷席で足を伸ばしてゆったりと時を過ごしたり、色物のさり気ない芸の凄さに圧倒されたり(大好きな漫才あしたひろし・順子にもこの時目覚めました)・・・懐かしい思い出が満載です。

久々に訪れたこの日は、椅子席の最後列の一番端が空いていたので体を埋めて、この日出演の三遊亭一門の芸に酔いしれました。
夜の予定が入っているのでトリの小遊三までは観れませんでしたが、中入りからふたり目の三味線と踊り、桧山うめ吉(きれいな女性です)まで観て席を立って外に出ると辺りは夕やみ。
これは一杯呑むには打って付けの雰囲気と、すぐ隣の居酒屋「庄助」へと体は吸い込まれていきました。

この「庄助」も東京に住んでいた頃はよく通った一軒です。
当時はまだ改装前で、その趣きある雰囲気が好きで仲間としょっちゅう呑んだくれてました。
何年も前に改装の報を仲間から聞いてはいたのですが、新装「庄助」に訪問するのはこれが初めてでした。

入口のカウンターに席を取り、まずは生ビールで喉を潤わせてから焼きとん、モツ煮込みを頼み、さて熱燗でもと思ってメニューを見ると(私は夏でも熱燗が大好きなのです)、そこには「末廣」の文字が。
そうでした、このお店は当時から熱燗は会津の「末廣」なのでした。

普通の居酒屋でレギュラーのお酒を頼むと、メニューにはただ「酒」とだけ書いてあって銘柄が分からない事が多い中、こちらのお店はしっかりと「会津若松の酒 末廣」と記されています。
嬉しさでいっぱいになりながら頼んだ熱燗は、懐かしさやお店の空気ともあいまって本当においしく五臓六腑に染み渡り、新宿でのしばしのひとときは心地よく過ぎていったのでした。

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