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「テルニエ・ロマエ」

2012.06.04

昨日、入っていた予定が急遽キャンセルになり久々に空いた日曜日の夕方、たまには映画でも観ようかと近くのシネコンに足を運びました。
何の映画でも良かったのですが、たまたま時間がぴったりだった「テルニエ・ロマエ」を選びました。

観終わってひとこと。
面白かった!
いやはや、予想外の面白さでした。

事前の知識として知っていたのは、公衆浴場がテーマで、主人公が古代ローマと現代日本を行ったり来たりする映画、そのくらいでした。
しかも公開初日の早朝のワイドショーでは、ローマ人のようなホリの深い顔の俳優たちが熱演、とか繰り返していて、見た目だけでキャストを選んだ映画なんて観る気がしないとさえ思っていました。

ところがところが、期待していなかっただけにその反動の大きさといったら。
とにかく笑い、時にホロリとし、そして何より観終った時に幸せな気分に浸っていた、そんな素敵な映画でした。

いつも大好きな快楽亭ブラック師匠のブログを読んでいたらこの映画に触れていて、「あっしが愛して止まない北温泉と河津の大滝温泉でロケをしているのだ」と書かれていたので早速アクセスしてみると、おお、映画そのままの浴場が載っていて、そのレトロ感も相まって思わずすぐにでも飛んで行きたくなってしまいました。

ちなみに私は「映画は映画館で」派です。
その一番の理由は、千数百円という入場料を払って、すなわち対価として自分の懐を痛めて初めて、その映画と対等に向かい合える気がするからです。
そういった意味では、映画評論家が無料の試写で映画を観て評論を書くという行為も個人的にはあまり認めたくありません。
頭が固すぎますかね。

いずれにしても「テルニエ・ロマエ」、映画館に足を運んで良かったなぁとしみじみ思えるハッピーな映画でした。

大友克洋GENGA展

2012.05.14

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東京末広町の「3331Arts Chiyoda」で開催中の「大友克洋GENGA展」に行って参りました(写真上)。

我々の世代にとって、大友克洋はまさにマンガ界のカリスマ。
18歳の時、初めて読んだ彼の作品「気分はもう戦争」で、そのあまりにも緻密かつ繊細な筆致とオリジナリティ溢れるアダルトな物語構成に、一発で虜になってしまいました。

大友克洋を知らない方でも、「AKIRA」をご存知の方は多いのではないでしょうか。
当時一大ブームを巻き起こし、大友自身の監督によりアニメ映画化されました。

さて、そんな彼の初の原画展は、大友克洋が宮城県出身でもあることから、東日本大地震の被災地支援の意味合いが込められており、入場料の一部とチャリティオークションの落札金額は寄付されます。
プログラムの文章が素敵なので抜粋します。

 私は漫画家なのだから、
 自分の力でできることは原画を出すことしかない。
 現在の私自身が最高と思えるものを提示する-
 それこそが、今の私に出来る漫画家としての最大の仕事であり、
 私なりの復興支援になる。
 
 大友 克洋 漫画家・映画監督
 
チケットは日時指定の予約制。
16:00の回を予約した私が10分ほど前に会場に到着すると、ちょうど入場の整列が始まったところでした。

心ときめかして並ぶことしばし、いよいよ開場です。
一歩室内に足を踏み入れると、そこには圧巻!!感動!!の大友ワールドが繰り広げられていました。

「気分はもう戦争」、「童夢」、「ハイウェイスター」、「さよならにっぽん」・・・見慣れたあの表紙、あのシーンの原画がところ狭しと展示され、体が打ち震えるような興奮で、1枚1枚の原画の前でただただ立ち尽くすばかりです。

そして別室には今回の最大の目玉、「AKIRA」の全原稿が一挙に展示されています。
しかも3部屋ぶち抜きです。
冒頭のネオ東京の一枚から始まって全6巻分、これを涙なくしてどう観ることができるでしょう。
どれだけ観ても観飽きることがなく、最後は後ろ髪を引かれる思いで部屋をあとにしました。

しかしこれで終わりかと思っていたら、もうひとつ、サプライズの部屋がありました。

室内に飾ってあったのは、「AKIRA」の主人公鉄男のバイクを再現した実物(写真中)。
そして「童夢」のクライマックスで、超能力を持つ老人チョウさんが超能力少女エッちゃんに叩き付けられたあの名シーンの壁の穴(写真下)でした。
しかも鉄男のバイクは、彼が来ていたのと同じジャケットを着て撮影可能でしたし、壁の穴もファンの皆さんがマンガ同様に壁に大の字に貼り付いて次々に撮影していました。

「大友克洋GENGA展」、5月30日まで開催しています。
私ももう一度行きたい!

熱燗党

2012.04.24

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タイトルの「熱燗党」、これバンドの名前です。
先日長野市のライブハウスで開かれた、この「熱燗党」のライブへ行って参りました。

「熱燗党」、何を隠そう彼らの正体は、あの高橋真梨子のライブでバックバンドを努める「ヘンリーバンド」のメンバーです。
今回は、前日に松本で高橋真梨子のコンサートが開催され、メンバーのひとり、パーカッショニストの北沢マロさんが長野市在住ということを受けて実現したライブでした。

私がこのライブに行くきっかけは、その北沢マロさんとの出会いでした。

今から約2年前、私が大好きなフュージョンバンドのライブに行った時、たまたまゲストとしてパーカッションを担当していたのが北沢マロさんでした。
彼の変幻自在で華麗なパーカッションさばきに一気に魅せられた私は、翌日彼のホームページを見て、長野市在住で大の日本酒党という親近感も手伝っていきなりメールを送り付けてしまったのですが、驚くことにすぐに返信を頂いて大感激。
それから折あるごとにライブのご案内を頂いては足を運ぶようになりました。

そして今回もマロさんからご連絡を頂き、ならばと満を持して足を運んだ会場は、開演前から超満員で酸欠状態。
そんな中で幕を開けたライブは、迫力ある演奏とメンバー同士の絶妙なトークとで、歓声あり、笑いありの2時間があっという間に過ぎていったのでした。

曲目も、彼らのオリジナルから始まって、「サウンド・オブ・ミュージック」から「私のお気に入り」のジャズ・バージョン。
マロさんのパーカッションから始まる「ゲゲゲの鬼太郎」。
ゲストで駆け付けた女性サックス奏者粥川なつきさん(とにかく素敵!)とマロさんふたりだけの「オー・シャンゼリゼ」。
そしてサックスの野々田万照さん(MC可笑し過ぎ!)の師匠本多俊之作曲の「マルサの女」テーマソングのジャズバージョンまで、どれも実力に裏打ちされた圧巻の演奏で、最後はいつの間にかスタンディングで聴き入り、そして拍手を送っている自分がそこにいました。

ライブがお開きになったあと、マロさんにひと言お礼を述べて会場をあとにしましたが、体にこもった熱気は当然の如く酒を欲し、ここに来るまでに目星を付けておいた1軒の居酒屋に私は向かったのでした。
この続きは次回。

寝過ごした!

2012.04.14

タイトルの通り、久々にやってしまいました。

先日所要で半日だけ東京へ行った時の事。
夜は行きつけのお店でしこたま飲んで、東京駅から帰りの新幹線に飛び乗って、いつの間にかウトウトして・・・目が覚めたら終点の長野駅でした。

ホームの「終点、長野です」のアナウンスを耳にしながら周りをキョロキョロ見渡すと、車内にはもう誰もいねーし。
大慌てで荷物を抱えて車両から飛び降りて、あーっ、やってしまった!と嘆くもあとの祭り。
折り返しの新幹線も最終が出たあとで既に無し。

しかし私は学んでいたのでした。
前回同じ失敗をしてから、飲んで東京から帰る時には最終の新幹線には極力乗らないようにしているのでした。
なぜなら、最終の1本前の新幹線に乗れば、たとえ寝過ごしても在来線のしなの鉄道の上田行き最終に間に合うから。

長野と上田、新幹線だと13分なのに在来線は45分、でもこんな時にぜいたくは敵です。
この日も23:33長野発上田行の各駅停車に揺られつつ、寝過ごした事への後悔と、しかし対策が功を奏したささやかな勝利感とに包まれながら帰途に着いたのでした。

でも経験者によると、新幹線はグリーン車に乗ると、たとえ寝ていても降車駅でしっかりと起こしてくれるという話です。
上田ー長野の乗越し料金と折り返し料金とで、とっくにグリーン車代越えてるし・・・。

それとしなの鉄道は電車によってはトイレがないから、飲んだあとに乗るのは精神的につらいんだよなぁ。

「上田城千本桜まつり」開幕

2012.04.06

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当社から歩いて10分、長野県を代表する桜の名所上田城跡公園では、今日から4月22日まで「上田城千本桜まつり」が始まりました。
期間中は場内をたくさんの出店が埋め尽くし、連日数々のイベントが繰り広げられます。
当社が所属する上田酒造協会も出店して、協会内の全蔵元のお酒をお土産として売っており、今日は私が当番でした。

しかし・・・肝心の桜が咲いていない。
しかも日は照っているのに、とにかく凄まじく寒い。
当然ながら観光客もまばら。
桜がピークの頃は100台を越す観光バスが来るというのに、今日はまだまだ閑古鳥。
はっきり言って暇です。

仕方がないから売店のスタッフ同士がお互いの店を行き来しつつ、それぞれの商品を購入し合ったりしています。
かくいう私も、昼食は向かいの屋台の焼き鳥丼で胃を満たし、隣の弁当屋さんからはレバー焼きを買い求め夜の肴にする算段を立てています。

でもこれも今のうち。
桜が満開ともなれば次から次へと大勢のお客様がご来店され、お酒の試飲や説明も併せて、それこそ休む間もない毎日が続きます。

桜の開花はたぶん来週後半あたりになるでしょう。
上田城跡公園が春の息吹に包まれるその日が今から楽しみです。

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