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葉っぱバジネス

2015.10.09

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法人会全国大会で徳島へ行ってきました。

徳島って何と光ファイバー普及率が全国1位なんですね。
下手すれば都会よりも使い勝手がいいという。
そんな環境の中、徳島では地域創生モデルが次々に生まれている、というのが、今回の大会式典におけるパネルディスカッションのテーマでした。

パネリストのおひとりが「株式会社いろどり」社長の横石知二氏。
そう、徳島の過疎の町で「葉っぱビジネス」を大成功させた方です。

人口約1700人、しかもその半数が高齢者という徳島県上勝町。
そこへ農協の指導員として派遣された横石さんが、和食の彩りとして添えられる葉っぱ(つまもの)に目を付け、高齢者が採った地元の葉っぱを全国へ販売して年商3億もの企業にまで成長させた話は有名です。

現在では葉っぱを採る高齢者が、受注から在庫管理まで自由にタブレットを操り、中には年収1000万の70歳代もいるというから驚きです。

数々の逆境を乗り越えていく横石社長のトークは面白さ満載でしたが、個人的に注目したのが料亭に通い詰める話。

最初は葉っぱが全く売れず苦しむ中、たまたま食事に行った料亭で葉っぱ(つまもの)について詳しく教えてもらえるという経験をした横石社長は、それから料亭に通い詰めます。

客だったら何でも教えてくれる!
その数、何と1000店以上。
給料のすべてを飲食費に注ぎ込んだため、しばらくは家庭に一切お金を入れられなかったそうです。

でも「身銭を切ってでも徹底的に学ぶ」というこの姿勢は大いに励みになり、そして勉強になりました。

「365日休みなく働いているが毎日が楽しくて仕方がない」と語る横石社長の笑顔は輝きに満ちていました。

ちなみにその夜は徳島市内のお店で新鮮な魚で舌鼓。
いやはや、本当に魚が旨い。
そして徳島の地酒が美味しい。
お皿には、今が旬のすだちと、そして葉っぱが色を添えていました。

3度目の復活

2015.09.19

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午後4時過ぎの新幹線に飛び乗って、さいたま市文化センターへ。

目指すは「聖飢魔Ⅱ 地球デビュー30周年記念 期間限定再集結! 全席死刑ツアー」。
その初日です。

しかも今回は最前列。

気持ちが昂ぶる中、10分遅れで場内が暗転すると、総立ちの場内はボルテージも最高潮です。

ちなみに私が聖飢魔Ⅱを追い掛け続けているのは、ひとえに巧いから。
ボーカルのデーモン閣下のみならず、ドラム、ベース、ツインギター、誰もが出色のテクニックの持ち主です。

1曲目の「地獄の皇太子」が始まると・・・ステージが近いっ!!
デーモン閣下とギターのルーク篁(たかむら)がすぐ目の前!!

しかも何度も目が合うし。
今日は最前列に若者に混じってハゲのおっさんが張り切っているなぁ、とか思いながら演奏しているのかな?なんて、妄想を炸裂させながら拳を振り上げます。

それにしても巧い。
そしてカッコいい。

しかも今回の選曲、何これ?っていうくらいに凝りに凝っています。

今回は事前にネットで、今までライブであまりやらなかった曲の中から演奏してほしい曲を投票してもらい、その1位・2位を演奏するという企画で、ライブでは25年ぶり、なんていう1曲も登場するしで大感激。

デーモン曰く「今回はトークは短めに」(笑)した結果、いつもより短めの、しかしググッと濃縮された2時間は瞬く間に過ぎたのでした。

いつもならばアンコールでデーモン閣下が必ず客席に浴びせる口しぶきが今回は無くて、ちょっとホッとするやら、でもちょっとがっかりするやら。

最後にカーテンコールで、ふんわりと漂ってきたルーク篁の香水の香りが印象的でした。
これもまた最前列ならではの特権。

いやあ、凄かった。
いまだに興奮冷めやらない一夜でした。

「テッド2」

2015.09.04

封切られてすぐに観に行った「テッド2」、サイコーでした!

1作目に引き続き、可愛いはずのテディベアがあれだけ下ネタオンパレードとくれば痛快のひとこと。
最初から最後まで腹を抱えて笑いっぱなし!

それでいて、ただのお下劣な映画とはまた違う。
ポップなテンポ、会話の妙・・・コメディとしての要素をしっかり押さえてあることに感心、感動。

そしてこの映画のもうひとつのチェックポイントは、「スターウォーズ」や「スタートレック」をはじめとして、過去のたくさんの名画や名優へのオマージュがあちらこちらに散りばめられている事。
正直、私には分からないパロディもたくさんありましたが、そんな場面でさえ監督の思いが溢れているのがよ~く分かって胸に染み入るのでした。

それにしても「フラッシュゴードン」のヒーローや、NFLのスター等、本人が実名で出演しているシーンでは声を出して大爆笑。
さらにあのリーアム・ニーソンがこれまでのイメージをかなぐり捨てて登場するシーンは涙を流して大・大爆笑。
ついにはモーガン・フリーガンまで出てくるのだから、一体この映画、何?

映画を観終わったあとはテッドの愛くるしさに胸が締めつけられて、妻がグッズ売り場で買ったテッドの人形がきらりと光っていました。

これからこの映画を観る方に。
エンドロールで席を立たないで下さいね。

おもてなしの心

2015.08.29

都内のとあるホテルのロビーフロアにあるカジュアルレストラン。

私はここで取る朝食が大のお気に入りです。
なぜならばスタッフにTさん(女性)がいるからです。
彼女はサービスの達人です。

約1年ぶりの訪問となったこの日も、入口で目が合った瞬間に私の名前を呼びながら笑顔で出迎えてくれて、彼女自ら私が大好きな窓際の席に案内してくれました。

「昨日チェックインされたところを拝見しましたので、今朝はいらっしゃるのではないかとお待ちしていたのですよ」

何て素敵な出迎えのひとこと。

確かに前日チェックインの際、レストランをチラッと見た瞬間に入口に立つ彼女の姿をとらえたのですが、まさかあの時気が付いていてくれたとは・・・。

続いて、私が腰を落ち着かせたところを見計らって
「ところで今日はオムレツはどうされますか?」

打ちのめされました(笑)。

このレストランの朝食は基本的にバイキングで、もちろん普通のオムレツもあるのですが、それとは別に裏メニューとして「白身のオムレツ」なるものが存在するのです。
真っ白なオムレツに緑色のハーブのソースが添えられた、舌だけでなく目も楽しませてくれる一品です。

その存在を知ってからはずっとその「白身のオムレツ」がお気に入りで頼むのですが、彼女は今日もそれにするかと聞いてくれているのです。

それにしても1年ぶりの訪問ですよ。
何でここまで覚えていてくれるのか、驚きと感激とで、今日も心をわしづかみにされた自分がそこにいました。

その後はゆっくりと食事を楽しんで、立ち去る前にどうしてもTさんにひとことお礼を言いたくて、彼女の手が空いたところで声を掛けました。

「実は今日もTさんに会えることを楽しみにして伺ったのです」と伝えると、何と彼女、「こんなこともありましたよね」と、これまで私が訪問した際のエピソードをいくつか思い出して語ってくれたのです。

彼女は自分のサービス、自分の笑顔で人を喜ばせることが大好きなんだろうなあ。
そんな思いを抱きながらレストランをあとにした、とても心地よい朝でした。

「4分33秒」

2015.06.20

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写真:コンサート終了後のステージ
ピアノの隣はトーイピアノとエフェクターとして使われたパソコン


ジョン・ケージ作曲。
「4分33秒」。

先日足を運んだ「音と音楽の表現領域コンサート」にて、ピアノで「演奏」された1曲です。

衝撃でした。

曲が始まって終わるまでまったくの無音。
一度も音が奏でられることはありませんでした。
演奏時間、「4分33秒」。

その間、女性ピアニストはひたすら椅子に座ったまま微動だにせず、時折指を鍵盤の上に持っていき弾く真似だけしたり、何度か静かにピアノの蓋を閉じたり開けたり・・・。
館内に響くのは客席からのかすかなざわめきのみ。
そうこうしているうちにピアニストは立ち上がってお辞儀をし、客席の我々は曲が終わったことを知りました。

現代音楽の先駆者、ジョン・ケージやイアニス・クセナキスの名前は、坂本龍一のインタビューで知りました。

しかし初めて聴くジョン・ケージの、この衝撃の1曲。

コンサート会場を出て早速調べてみました。

1952年に作られた「この曲は音楽は音を鳴らすものという常識を覆す、「無音の」音楽である。」(ウィキペディアより)

ちなみに楽譜は

 Ⅰ(第1楽章) TACET(休み)

 Ⅱ(第2楽章) TACET(休み)

 Ⅲ(第3楽章) TACET(休み)

とだけ書かれているとのこと。

「TACET(休み)」とだけ書かれたこの曲で、時にはフルオーケストラ、時にはピアニストは、しっかりと演奏体勢には入るものの無音を貫き、4分33秒が経過すると客席にあいさつをして演奏を終了するのだそうです。

そしてこの「4分33秒」は、音楽の概念を覆した1曲として今も高い評価を得ているとのことです。

ちなみにこのコンサートは、某大学の理工学部表現工学科の公開講座でした。
「この曲の詳細については、学生諸君は次回の講義で詳しく説明します」と、解説をつとめた教授からありました。
聴きたい!

「4分33秒」、よろしければ「YouTube」等でチェックしてみてください。

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