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「朗読会」の愉悦

2016.08.26

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写真上:会場の「千駄木ケーブルヴィル写真館&カフェ」
写真下:和装鮮やかな、やまおきあやさん


「朗読」という未知の世界に、ひとりの女性の存在で引き込まれました。

やまおきあや。
女優さんです。

彼女と初めて出会ったのは数年前。
松本市で開催された官能小説の朗読会「悦宴」でした。

友人の女流官能小説家、深志美由紀(みゆき・みゆき)のデビュー作「花鳥籠」(第1回団鬼六賞優秀賞)の朗読会が開かれるとの事で、彼女直々のお誘いで足を運んだ会場で、朗読を担当していたのがやまおきあやさんでした。

舞台が始まると、椅子ひとつだけ置かれたステージで、「声で演じる」彼女の壮絶なパフォーマンスに終始釘付けになり、ただただ圧倒され続けました。

幸いだったのは彼女が無類の日本酒好きだったこと。
この場限りの出会いと思っていたやまおきあやさんと、その後SNSで日本酒の話題を交わすようになりました。

そしてこのたび、私の出張と彼女の朗読会が偶然にも重なったチャンスを逃がさず、会場となった東京千駄木の小さな写真館で久々の再開を果たしました。

この日のタイトルは「やまおきあやのコワイオハナシ」。
打って変わって、今回は真夏にふさわしい書き下ろしの怪談です。

情景と登場人物を声だけで描き切る素晴らしさ。
相変わらず絶品です。
瞬く間の1時間が過ぎていきました。

舞台のあとはしばし歓談。
やまおきあやという女優と、そして「朗読」という世界を知ることが出来た嬉しさを改めて噛み締めた素敵なひとときでした。

「地球に落ちて来た男」

2016.07.09

ふと考えてみれば、今年はまだ一度も映画館に行っていません。
自分自身驚きです。
TOHOシネマズで貯まった、1回無料のポイントが泣いています。

そんな中、定期購読している「キネマ旬報」を読んでいると、驚愕の作品がリバイバル上映されます。

ニコラス・ローグ監督、デヴィッド・ボウイ主演。
「地球に落ちて来た男」。

これ、学生時代に東京の大塚名画座で初めて観たのですが、当時は特にボウイのファンというわけでもなく、ただ何となく映画が観たくて映画館に入っただけだった分、それはそれはものすごい衝撃を受けました。
ラストのボウイのアップとセリフが今も脳裏にこびり付いています。
ブルーレイも持っていますが、ぜひもう一度スクリーンで観てみたい!

大好きといえば、今年は「地獄の黙示録」もリバイバルされました。
しかも、後に未公開シーンが加えられた「特別完全版」ではなくて、最初に公開された短いバージョンで。
しかもしかも、ラストシーンが2パターンあるうちの、クレジットが一切流れない70ミリバージョンで。
私はこれが一番好き。

この70ミリバージョンは、日本全国で有楽座はじめ数館だけで上映されました。
全席指定で、安いほうのA席2000円でも、当時高校生だった私にとっては痛い出費だったのを覚えています。

当時「スクリーン・イングリッシュ」という月刊誌があって、話題の映画のシナリオが原語で掲載されていました。
別途申し込めば、その号で取り上げられたシーンのサントラをカセットテープで送ってくれるという、夢のような雑誌でした。

その時申し込んだ「地獄の黙示録」のテープは今も宝物です。
有名な「ワルキューレの騎行」のシーンのあとの、映画史に残る「I love the smell of the naparm in the morning!(朝のナパームの匂いは最高だ!)」のセリフ。
そしてカーツ大佐とウィラード大尉との、あまりに難解と言われたクライマックスでの会話。
英語のシナリオを見ながら聴くと今も打ち震えます。

「嵐」の夜

2016.07.02

東京でお世話になっている方から、8月6日(土)に上田でホテルを取ってほしいとの依頼がありました。

その方によると「いつもだったらこの時期はすぐに取れるのに、なぜか今年はどこもいっぱい」とのこと。

そこで早速、上田市内のビジネスホテルや旅館に片っ端から電話を掛けたのですが、確かにどこも満館です。
ためしに近隣市町村のホテルにも問い合わせましたが、どこも取れません。

やがて理由が分かりました。
その日と翌日、長野市で「嵐」のライブがあるのです。
「2月からもう埋まっています」との事でした。
知り合いの旅館関係者からは「和田さん、遅いですよ」と笑われてしまいました。

それでも隣町に住む親友のつてで、ようやく小さなビジネスホテルを探し当てることができました。

ところでその「嵐」がライブを行なう長野市「エムウエーブ」。

1999年の長野冬季オリンピックで、スピードスケート会場として建てられた施設です。
最近では大きなイベントやライブに頻繁に使われています。

私も以前このエムウエーブには、妻と「モーニング娘。」のライブで足を運びました(知り合いのチケットが2枚余ったのです。言い訳です)。

アリーナ後方の座席は、いざライブが始まると、あまりにステージが遠いのと、総立ちとなった前方の観客の頭とで、メンバーの姿がまったく見えません。
途中から2階席の階段の踊り場へ場所を移し、ようやくちっぽけなステージの全容を見る事ができました。

途中のMCで、当時まだ在籍していた加護ちゃんが「みんな~っ、盛り上がってる~?」
観客「いえ~っ!!」

そんな光景を横目に、隣の妻に「さすがに俺はまだ15歳そこそこの加護ちゃんに『盛り上がってる~っ?』とか言われても返せないな」と囁いたところ、妻がひとこと。
「あなた、その割にさっきからずっと足、動いてるよ。ノッてるじゃん」

週刊 HOTERES

2016.06.25

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妻が高校の同窓会で邂逅した同期のNさん。
妻が蔵元へ嫁いだことを伝えたら、何と彼女のご主人が、ご自身が制作された本を贈ってきて下さいました。

「週刊 HOTERES」最新号2冊。
そしてその別冊の「進化するビバレッジ 酒のSP」。

私が活字好きでホテル好きであることを奥様から伝え聞いての突然のプレゼントでした。
もちろんご主人と私とは一面識もありません。

Nさんご夫妻のお気持ちにいたく感激しながら、早速会社の机で読み耽りました。

ホテルやレストランや酒類のトレンドを専門的な視野から紹介している、私にとってはこたえられない誌面でした。

特に別冊の「進化するビバレッジ 酒のSP」は、飲食業界の第一線で活躍する「現場の方々」にスポットを当て、この世界の魅力を存分に引き出した、出色の一冊でした。

20数年前に京王プラザホテルの日本酒専門バー「天乃川」がオープンした時の驚きを思い出したり、まだ未訪問のホテルオークラ「オーキッドバー」のマティーニに思いを馳せたりと、楽しい誌面旅行に心躍らせています。

名人戦松本開催

2016.04.30

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先日松本市で会議があったのですが、同じ日、そのすぐ隣のホテルで開催されていたのが、将棋「名人戦」第2局。

知らない方のための説明すると、将棋界の7大タイトルのうち、最も歴史と権威があるのがこの「名人戦」。
その権威に比例して、対局場に選ばれるのも困難にして大変な名誉です。

そんな7番勝負の第2局、羽生喜治名人vs佐藤天彦八段の対局がまさか松本市のホテルで開催されようとは、地元ファンにとっては夢のような話です。

しかしその日、会議のあとすぐに会社に戻らなければならなかった私は、未練がましく、せめて雰囲気だけでもとホテルのエントランスをくぐり、大盤解説会が開かれるホールまで足を運んで撮ったのが上の写真です。
そしてそのままとんぼ帰り。

結果は挑戦者の佐藤天彦八段が大逆転勝ちで1勝1敗のタイスコアに持ち込みました。
見たかったな~。

ちなみにこのホテル、3月には何とデーモン閣下のディナーショーを行なうなど、熱気溢れる1軒です。
やるな、ホテル・ブエナビスタ。

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