お酒の甘い辛いを判断する時、まずは日本酒度を見ますよね。
では、日本酒度とはそもそも何でしょう?
日本酒度とは、水に対するお酒の比重を表わす単位です。
清酒中の糖分が多くなるほど比重は大きくなり(日本酒度は-の値となる)、逆に糖分が少なくなれば比重も小さくなります(日本酒度は+の値となる)。
糖分の多い少ないによって数値が決まってくるので、日本酒度は甘辛の判断となるというわけです。
ここで大切なのは「アルコール発酵」の原理です。
アルコール発酵とは「糖分(ブドウ糖)が酵母によってアルコールと炭酸ガスに分解される」ことをいいます。
すなわち、アルコール発酵が進むほど糖分は減って、その分アルコールが生成されます。
そしてアルコールは水よりも比重が小さいです。
よって例えば、糖分が少なくなる→アルコールが多くなる→水との比重は小さくなる→日本酒度は+の数値で大きくなる、という関係となるのです。
具体的には、15℃に温度を設定した清酒に「日本酒度計」という専用の浮ひょうを浮かべ、その数値を測定します。
ここで気を付けなければならないのは、「日本酒度」とは上記の通り、あくまでも糖度に関する値であり、同じ日本酒度の清酒でも、そこに「酸」あるいは旨み成分の「アミノ酸」といった要素が入ってくると、そのバランスによって味わいはがらりと変わってくるということです。
最終的に大切なのは、やはり自分の舌による官能判断ということですね。