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「登水・吟醸酒」発売開始

2008.04.14

本年度分の「登水(とすい)吟醸酒」、発売を開始致しました。
おかげ様で昨年度分が完売しご迷惑をお掛けしておりましたが、本日から新酒発売の運びとなりました。
9号酵母から来る落ち着いた華やかな香りと、山田錦ならではの繊細かつどっしりとした味わいのハーモニーをお楽しみ頂けると存じます。
山田錦で仕込んだお酒は夏を越すとまたがらりとスタイルが変わりますので、新酒の今の状態と、夏越えした熟成酒との比較を楽しんで頂くのも一興かと存じます。
なお成分等は以下の通りです。

・使用米:山田錦
・精米歩合:59%
・使用酵母:協会9号(泡なし)
・アルコール度数:15.7
・日本酒度:+4
・酸 度:1.6
・アミノ酸度:1.2

価格はこれまでと同じです。
・720ml:1260円(税込み)
・1.8L :2520円(税込み)
となっております。
当HP内「登水」のページに掲載の酒販店様からお求め下さい。
なお、もう片方の「登水・純米酒」の発売は4月下旬頃を予定しております。
その際はまたご報告申し上げます。

舌の訓練

2008.03.26

日本酒の利き酒も含めて、お酒の味覚の個人差は天性のものと思われますか?あるいは訓練によって鍛えられるものと思いますか?
諸説あるかと思いますが、私は個人的には訓練だと思っています。

今から15年以上前、当時東京都北区滝野川にあった「国税庁醸造試験所」(現在は東広島市に移転し「酒類総合研究所」)に季節講習生としてひと冬入所しました。
その中の「官能検査」という講習の中で、利き酒の「いろは」を繰り返し教わりました。
どんな内容だったか、思い出すままに列挙してみます。

・二組ペアになった水の入ったグラスがあり、そのどちらかにほんの微量の、例えばその日のテーマによってブドウ糖やクエン酸や塩などが入っている。ひと組だけならばどちらに入っているかすぐに分かるが、それが36組並べられており、ほぼ完璧に当たるまで繰り返す。

・マッチング法。数種類のお酒が入ったグラスが2組、組み合わせを変えて並べられており、それぞれの組から同じお酒を結んで一致させる。

・アルコール度数が微妙に変えられたお酒がランダムに並んでおり、それをアルコール度数が高い順番に並べ替える。
 同じことが日本酒度、酸度などでも行なわれた。

・老(ひね)香・ツワリ香・ゴム臭など、お酒に関する「異臭」を実際に嗅いで、それがどれに当たるかを当てる。

・日本酒に限らず、ワイン・ウイスキー・ブランデー・スピリッツ・リキュールがずらりと並べられ、それぞれの味わいと個性を覚える。

以上、思い出すだけでこんな感じです。

もちろんこれは専門的な講習ですので、普通はここまでは出来ません。
ただ普段から、「意識をして味わうこと」そして「2種類以上のお酒を並べて比較すること」、これだけで随分と味覚は鍛えられると私は思っています。
ふたつのお酒を並べて飲んで、それぞれのお酒について思ったことを、頭の中で構わないので言葉で表現してみる、それが上達の早道のような気がしています。

完売御礼

2008.03.04

清酒「登水(とすい)」平成18BY(※)分は、お蔭様を持ちまして「吟醸酒」「純米酒」とも当蔵の在庫は終了致しました。
引き続き、本HP「登水ブランド」のページに掲載の酒販店様にて販売しておりますので、そちらからお求め下さい。
なお、「登水ブランド」のページから各酒販店様へのリンクを張っておりますのでご参照下さい。
新酒発売の際はまたご案内差し上げます。
皆様のご愛顧に心より御礼申し上げます。

※BY:Brewery Yearの略。酒造年度。
酒造業界の1年の単位で、その年の7月1日から翌年の6月30日までを1酒造年度としています。
ちなみに平成18BYというのは、平成18年7月1日から平成19年6月30日を指し、上記のお酒はその期間内(つまり昨年の冬)に造られたお酒という意味です。

酒税の話

2008.03.01

今まさに確定申告の時期という事で、今回は酒税の話を致します。

さて清酒の酒税、一体いくら位かかっていると思います?
正解は、1キロリットル当たり120,000円。
つまり1リットルで120円です。
という事は、一升瓶で120円×1.8ℓ=216円、4合瓶では120円×0.72=86.4円という計算になります。
思ったよりも安かったですか?高かったですか?
補足ですが、酒税法上の定義では、清酒とはアルコール度数が22度未満のものに限定されています。

上記の通り、現在は清酒の酒税は一律に設定されていますが、数年前まではアルコール度数によって税額が変わっていました。
アルコール度数「15度以上16度未満」を基準に、1度上がるごとに一定額が加算され、また1度下がるごとに一定額が減算されていました。
という事は、例えば、それまで「割水」(原酒に水を加えてアルコール分を調整する事)して15度台で出荷していた清酒をあえて度数の高い原酒で出したいと思った場合は、税金が上がるわけですから当然値上げを検討せざるを得なかったわけですし、逆に原価が掛かり過ぎた場合はアルコール分を1度下げて酒税分だけでも利益を確保するという考え方もあったわけです。
そういう意味では、今は清酒の酒税は一律なので、少なくとも酒税分に関しては原価に惑わされず、自分の出したい酒質やアルコール度数に設定できるありがたさがあります。

Restraunt Bar Libiamo 

2008.02.25

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「Libiamo(リビアーモ)」、上田市の夜の繁華街、袋町のほぼ中心にあるレストラン・バーです。
オーナー兼バーテンダーの坂田さんは若干24歳でこの店を立ち上げ、今年で9年目を迎えます。
このお店の素晴らしさは、何よりもハードとソフトが合体した居心地の良さ。
カウンターや専用のクーラーにびっしりと居並ぶ豊富なお酒はもちろんの事、カクテルの作り方からビール一杯の注ぎ方に至るまでのこだわり、「レストランバー」の名前に恥じない彼自身の手による料理の数々、これらがその都度手を変え品を変え、さり気なく提供されます。
そして、その時々でお客が望む距離感でオーナーの坂田さんが接してくれる、その心地良さも特筆ものです。
しっかりとディナーを摂りたい方にはそれに相応しい料理と空間を、アフターディナーに酔いたい方にはそれに応じたお酒と余韻を、このお店は提供してくれます。
状態の良いフロマージュやシガーをしっかりと用意してくれているのもファンにとってはありがたい。
かくいう私も、しこたま飲んだそのあとに、その日の締めの一杯を求めて、つい足が向いてしまうのです。

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