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天寶一

2011.12.03

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日頃から酒造りへの溢れんばかりの熱い思いや教えを頂いている広島県の蔵元、株式会社天寶一(てんぽういち)の村上社長から出来立ての新酒が届きました。

「天寶一 八反錦純米生原酒 おりがらみ生酒」
村上さん、今年の第1号の搾りです。

「こちらは今年も渾身の酒が出来たけぇ、和田も頑張れ!」
そんなメッセージがこの1本に込められているのをひしと感じます。

早速その夜開封してじっくりと味わいました。
力強く、甘と酸のバランスがしっかり取れた、村上さん入魂の素晴らしいお酒です。

村上さん、また春になったらお目にかかりましょう!

日本酒の可能性

2011.11.19

毎日全国のいろいろな日本酒を飲んでいると、新しい傾向のお酒が席巻している事に気が付かされます。

そのひとつが低精米酒。
要するに、原料となるお米をわざと削らないお酒の事です。

「普通酒」と呼ばれるレギュラークラスのお酒は、おおむね精米歩合70~65%(=玄米を70~65%の大きさに削ること)のお米を使用しています。
そして精米歩合60%以下のお酒は「吟醸酒」、精米歩合50%以下のお酒は「大吟醸酒」を名乗っていい事になっています。

ちなみに我々が日頃食べている飯米は、大体精米歩合92%くらいです。

参考までに、なぜお米を削ったほうがいいかというと、玄米の表層部にあるタンパク質や脂質・灰分といった物質が、お酒の健全な生育、そして味わいや香りを損なわせてしまうからです。

さてそんな中、最近とみに見かけるようになったのが件の低精米酒です。
中でも、具体的には「精米歩合80%」をドーンと前面に押し出したお酒が目を引きます。

先日東京へ出張した際にも、お世話になっている日本酒専門の酒場で低精米をウリにしたお酒を何本も飲んだのですが、そのレベルの高さにびっくり。
思わず「旨いっ!」と叫んでしまいました。

もうひとつ、最近目にするのは酸度の極めて高いお酒です。
私自身、「酸」は日本酒の味わいを決定付ける最も大切な要素と思っており、現に弊社はそれなりに酸のしっかりしたお酒を出していますが、それでも酸度3.0前後というお酒を目にするとまずは驚きます。
それでいて、飲んでみるときちんと美味しいんですよね。

昨日も秋田県のとある蔵の、特殊な造りによって「酸」の際立ったお酒を口にして、ああ、こういうのもアリなんだと、日本酒の持つ可能性の無限さに思いを新たにした次第です。

世界に冠たる日本酒ワールド、これからもっともっと面白くなりますよ。

城下町酒楽まつり

2011.11.05

去る11月3日、松本で開催された「城下町酒楽まつり」に出展して参りました。

今年3回目になるこのイベントは、松本駅前の居酒屋「蔵のむこう」「庵寿」「風林火山」の3店に合計18の蔵がブースを設け、お客様はそれぞれのお店を自由に出入りして、各蔵元のお酒を存分に楽しめるという内容です。

ちなみに当蔵は初参加、9月にお誘いのお電話を頂いた時は、わざわざ松本からお声掛け頂いたことに感激し、ふたつ返事でお受け致しました。

さて当日、弊社は「風林火山」さんの一角にブースを設けさせて頂きました。
そして開場の10時30分を迎えると、大勢のお客様が一斉に店内に入場していらっしゃって、のっけから大忙しです。

ちなみにこのイベント、おつまみは各蔵元が持参した漬物のみ。
私は吟醸粕で漬けた奈良漬けをお出ししたのですが、たくさん持っていったにもかかわらずあっという間に終わってしまい、嬉しい悲鳴です。

その後もブースには引きも切らず次々とお客様がお見えになり、中には思わぬ知人の訪問もあったりで、皆様と楽しく会話を弾ませながらお酒をお振る舞いしているうちに、あっという間に終了の午後3時30分を迎えました。
事前に主催者から言われた通り多めに持っていった4種類のお酒も、終わってみれば数本を残すのみでした。

終了後伺ったところによると、前日までにほぼ昨年の入場者数に並ぶ400枚の前売りが出ていたにもかかわらず、当日券を求めるお客様が殺到し、最終入場者数は600名にもなったそうです。

日本酒を愛する居酒屋さんがコラボし、そこに酒蔵が集まってお客様を呼ぶ、そんな新しい形態の「城下町酒楽まつり」、このイベントがこれからも益々発展することを願ってやみません。
最後に、事務局として縁の下の力持ちでご尽力頂いた山屋酒店の細野さんに心から御礼申し上げます。

晩酌の楽しみ

2011.10.28

自宅で晩酌する時は、基本的に他社の日本酒を並べて飲んでいます。

「勉強する」と言えば聞こえはいいのですが、要は楽しいんですよね、こういう飲み方が。
その時揃っている各地の地酒を、テーブルにずらりと並べて飲み比べています。

そんな中には、本当に面白いお酒にも出くわします。

最近では、まず徳島県の三芳菊酒造「三芳菊・岡山雄町純米吟醸雫取り」。
この味わい、ひとことで言ってしまえばオレンジリキュールです。
香りからして、むせ返るようなパイナップル香、思わず茨城県の須藤本家「花薫光」を思い出しました。
そしてひと口含むと、オレンジを思わせる濃厚なフルーツの甘味が口いっぱいに広がり、その果実味たるやとても日本酒とは思えません。
いやはや、驚愕のひとこと。
お酒の概念を変えること請け合いで、日本酒ファンの間口を広げる一品と言えるでしょう。

そしてもうひとつは、奈良県は油長酒造「風の森・純米雄町22BY」。
このお酒、何と精米歩合が80%なのです。
つまり極めて低精米。
今の時代、普通酒でも精米歩合は70~65%ですから、まさに逆転の発想といえます。
それで、このお酒がとてもおいしいのですよ。
香りもフルーティで、何より味わいのバランスが見事です。
普通ならばこれだけ低精米だと雑味も出てしまいがちなのですが、このお酒にはそれが全くありません。
旨み・甘味・酸味が見事に調和して飲み飽きせず、料理と合わせるとぐいぐい杯が進みます。
コストパフォーマンスも含めて、脱帽の1本です。

我が家のテーブルを飾る数々のお酒は、基本的にはお世話になっている酒販店さんにお伺いした時に購入しています。
ただ、時には我が家のお酒の在庫が切れることも。
そんな時にはあえてコンビニやスーパーでカップ酒やパック酒を買うこともあります。

先日もそうでした。
近所のコンビニで馴染みのカップ酒を大人買いして、帰宅するなりグビリ。
うん、うまい!
普通酒には普通酒のおいしさと醍醐味とがあることを再認識しながら、その直後には2本目の封を開けている自分がそこにいました。
さあ、今宵もエンドレスです。

「カンパイFES2011」目標達成

2011.09.16

「長野県にいる1万人を目標に、9月15日18時30分、同日同時刻に信州地酒でみんな一斉にカンパイしよう!」

そんなイベント「カンパイFES」が、昨年に引き続き今年も行われました。

昨年の結果は6,744人。
目標の1万人には達しませんでしたが、第1回にして長野県内でこれだけの人が同時にカンパイして下さいました。

そして今年も迎えた昨日9月15日。

この日までに参加登録して下さった飲食店・旅館・ホテルは、昨年をはるかに上回る318軒!
さらには一般登録をして下さった皆様も大勢いらっしゃいます。

さあ、いよいよ18時30分、カンパイの瞬間です。
本部が置かれた長野市善光寺前の「日和カフェ」でも、テレビの生中継が入る中で盛大にカンパイが行われ、すぐにスタッフ一同は一軒一軒のお店へ電話を入れて人数の集計に入りました。

そして午後8時、集計結果が出ました。

10,868人!!

やりました、目標達成です!
会長の顔が涙で溢れます。

この日のために、そして信州地酒のためにお力を貸して下さった皆様、本当にありがとうございました。

でもこれはあくまでも通過点です。
もっともっと信州のお酒を飲んで頂くために、カンパイFESは来年以降も走り続けます。

醸和会ホームページ
http://jyouwa.exblog.jp/

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