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男の決断

2013.01.03

あけましておめでとうございます。

先日、日頃から大変お世話になっているS酒店のKさんを訪ねました。
そこで感動の報告を聞きました。

何とKさん、今年の初夏、現在の店舗からはるか離れた某駅前に2号店の出店を正式に決めたとのことでした。
(正式決定なので他の方に話してもらってもいいよとの事でしたが、当のご本人を差し置いて私がしゃしゃり出るのも筋が違うので、ここではイニシャルとさせて頂きます)

Kさん曰く。

思い立って半年でここまで決めてしまったけれど、やらないで後悔するのは嫌なので前へ進む決断をした。

こんな時代だからこそ、酒屋が酒で食っていけることを自分が率先して証明したい。

近い将来、子供たちが自分の背中を見て親父のあとを継ごうと思える、そんな仕事をしていきたい。

このような内容を熱く語るKさんを見ながら、私も感動で胸が熱くなってくるのが分かりました。

Kさん、男です。
Kさんと私はほぼ同い年、そんなKさんが男の決断をするのを目の当たりにして、私も大いに刺激を受けました。
そして、このような方が隣にいる幸せを噛み締めて私も一歩一歩前進していかねば、そう改めて誓った新年のひとときでした。

超甘口の逸品

2012.12.31

ファイル 320-1.jpg

またまた凄いお酒を飲んでしまいました。
偶然にも先月にも取り上げたのと同じ銘柄「郷乃誉」から、今回は「超甘口」です。

日本酒度は驚くことに、何と「-40」!
アルコール分も「無濾過生原酒」で「11度以上12度未満」ですから、たぶん良質のもろみを早い段階で搾ったのでしょう。

ご紹介頂いたのは長野県須坂市丸本酒店のご主人、水本さん。
「郷乃誉」をこよなく愛する、私にとっては20年来のお付き合いになる兄貴分です。

この「超甘口」、さらには720mlで240本限定、価格も4,410円(税込)と、何もかもが桁外れです。
水本さんをご訪問した際に勧められ、驚きとともに持ち帰り、封を開けたのが翌々日の晩でした。

グラスに注いで、まずは香り。
ほのかに漂う上品でクリーミーな上立ち香は、まさに「郷の誉」そのものです。

そしてひと口含んだ瞬間、「-40」の数字に違わず、舌の上を一気に甘さが覆います。
しかし・・・この甘さが全くくどくないんですね。
とても軽やかで上品で、サラッと舌を通り抜け、そして喉に抜けます。
あとにはふくよかな甘い余韻が口の中に残るばかり。
気がつくと、もうひと口含もうとしている自分がいました。

妻も一緒に試飲したのですが、妻は私以上に感激し、「これおいしいよね」と言いながら、彼女ももうひと口。
合わせる料理次第では、相乗効果でもっとおいしさが増すこと請け合いです。

日本酒の可能性の奥深さを改めて思い知らされた今回の1本でした。

「しぼたりたて生原酒」発売開始

2012.12.17

「和田龍純米しぼりたて生原酒」、本日より発売を開始致します。

レモンやライムを思わせるフレッシュな柑橘系の香り、そしてしぼりたてのシャープな鮮烈さとお米の旨みから来る芳醇な味わいとのコラボレーション。

もちろん搾ったまま一切手を加えていない「無濾過」です。
ぜひご賞味下さい。
この時期だけの限定商品です。

お取扱酒販店様等、遠慮なくお電話またはメールでお問い合わせ下さい。


和田龍 純米しぼりたて生原酒

・精米歩合:70%
・アルコール分:19度
・日本酒度:+3
・酸 度:2.1

価格 1.8L 2,520円/720ml 1,260円

「しぼりたて生原酒」ご報告

2012.12.13

お待たせしております。
「和田龍 純米しぼりたて生原酒」、おかげ様で無事搾れました。
来週早々に発売予定です。
出荷準備が出来次第、改めて詳細をアップ致します。
今しばらくお待ち下さい。
お問い合わせ頂いた皆様、本当にありがとうございます。

人という財産

2012.12.08

新酒が詰まったら味を利いて頂きたい酒販店さん・料飲店さんを列挙したメモが目の前にあります。
昨日書き記したものです。
それらのお店の名前を眺めていたら、不覚にもこみ上げて来るものがありました。

これらのお店、そして経営者の皆さんは、まさに私の蔵元人生の歴史そのものです。
どん底の時、苦しい時、このメモに書いた皆さんにどれだけ助けられ、そして勇気と元気を頂いたことか。
それも決して甘い誉め言葉とかではなく、あえて厳しい叱咤激励をその都度頂いてきました。

「今の和田からはお酒は取れないよ。でもここから一歩踏み出せたら、たとえそのお酒が100点満点でなくても、その時は必ず取るから頑張れよ」
そうやって背中を押され、歯を食いしばった時もあります。

あるいは厳しい評価を頂いたあと、そこで終わりでなく、自分が知っている事はすべて教えるからと1年間ずっと励まされ、その結果初取引に繋がった方もおひとりではありません。

お伺いするたびにたくさんのヒントを頂き、それをひとつずつ形にしていく事で売れる喜びを教えて頂いた方は「登水」を生み出すきっかけも与えて下さいました。

また、存在は以前から知っていて、どうしてもその方とお知り合いになりたくて私から押し掛け、腹を割って会話を交わしたその日から私を支え続けて下さる方は、今も折に触れ励ましのお言葉を頂きます。

さらには、お前のお酒を取りたいからとご連絡を頂き、直接お目に掛かってお話しする事でむしろ私がその方に惚れ込み、逆に私が日々支えて頂きながら今に至る皆さんがいらっしゃいます。

共通するのは、どの方も厳しさと優しさとを併せ持つ、お酒に関わる同士として、そしてそれ以上に人間として魅力に溢れた方々ばかりだという事です。
そして言うまでもなく、そんな皆さんは私にとって大きな財産です。

これからもお酒を通して、このような素晴らしい方々とひとりでも多く知り合えるべく頑張っていきたいと思います。
新酒の第一弾「和田龍 純米しぼりたて生原酒」、間もなく発売です。

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