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初呑み切り

2013.07.27

先日、佐久・上田酒造協会合同で「初呑み切り」が行なわれました。

「初呑み切り」とは酒造業界の専門用語です。
ひとことでいうと、夏を迎えるこの時期に熟成途中の酒質をチェックする、蔵元にとって大変重要な行事です。

この日は関東信越国税局から鑑定官の先生がおひとり、そして長野県工業技術総合センターから専門の先生がおふたりお見えになり、全社のお酒を利き酒された上で、1社1社個別に面接をして頂きました。

あらかじめ配られた「品質評価用紙」には、3人の先生それぞれが書かれた講評がすでに記されています。
それをもとに個別指導をして頂くのですが、私もここぞとばかり、酒質に関して分からなかった点をいくつも質問させて頂きました。

ちなみに出品された各社のお酒は我々も利くことができます。
これだけ多くのお酒を一度に利き酒できるのは、滅多にない貴重な機会でもあります。
私も、他の蔵元が個別指導を受けている時間を使って、片っ端から1本残らず利かせて頂きました。
そして他社のお酒の素晴らしさに大いに刺激を受け、明日への活力とした次第です。

「新酒」のおいしさももちろんですが、これからは「熟成酒」のおいしさを堪能できる時期でもあります。
秋には「ひやおろし」の発売も待っています。
日本酒はこれからも、もっともっと熱くなりますよ。

旅チャンネルの愉楽

2013.07.12

夜帰宅すると、妻がテレビでBGM代わりに着けているのはBSの旅チャンネルです。
家事をしながら、見るとはなしに見るには最適なチャンネルなのだそうです。

そして私が食卓に座っていざ晩酌という時に、タイミングよく流れる番組が居酒屋紀行です。

先日も居酒屋評論家の太田和彦が東京の名店を訪ねるというテーマで、その店自慢の酒肴でお酒を飲んでいるシーンが延々と流れているのですからたまりません。
しかもその時の一軒が、いつか私も行ってみたいと思っていた湯島の「シンスケ」。
画面では、太田和彦が鮪のぬたを味わいながら杯を傾けています。
こういう映像を眺めながら飲む酒の何と旨いことか。

私は基本的に夜の晩酌は自社以外のお酒を飲むことにしています。
そしてその時私が飲んでいたのが、四合瓶で4,000円近くする茨城の某蔵元の生酛の純米吟醸酒。
それをチビチビ飲むはずが、テレビ画面の雰囲気につられて、気が付くとあっという間に1本空いておりました。
もったいないけれど至福のひとときです。

そして冷蔵庫からもう1本、次は長野県内の蔵元の純米酒を空けて、ぐびぐび。
目が覚めるとソファの上で大の字で寝ている自分に気付き、いそいそと寝室に向かう、そんな日は先日に限らず毎日です。
懲りません。
そしてテレビの画面は、いつ変えたのか分かりませんが、なぜか将棋チャンネルが流れている事が多い今日この頃です。

岩牡蠣の季節

2013.06.16

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大のお気に入りの日本酒専門居酒屋へ行きました。

お目当ては若旦那お任せの地酒の数々と、このお店名物の牡蠣。
そして牡蠣といえば、これからはいよいよ岩牡蠣の季節。

この日もズラリと並んだ産地別の牡蠣のメニューを眺めていると、「これを食べてみて。絶対お薦め」と若旦那に指を指されたのが、三重県伊勢志摩産の岩牡蠣。

「すごく大きいから。それでもまだ食べられるようだったら次に行って」と言われ、期待に胸膨らませて待つことしばし。
で、出てきたのが、見た瞬間思わず声が出てしまった、写真の特大岩牡蠣でした。

手のひらほどもある、あまりに大ぶりの一品。
大きさが分かるようにレモンスライスを並べてみました。

味は芳醇、そして濃厚。
口の中いっぱいに広がる磯の香りを銘酒「風の森」で洗い流し、そしてたまらずまたもうひと口。
いつもだったらひと口でスルリと食べ切ってしまう牡蠣も、この日ばかりは何回も牡蠣に噛り付く始末。
ようやく食べ切った時は、若旦那がおっしゃる通り、たった一個の牡蠣でいつもの何倍もお腹が膨れておりました。

しかし、やっぱりそれでは終わらない。
この日はたまたま隣に居合わせた、日頃からお世話になっている知人と楽しい会話に花を咲かせながら、追加の焼き牡蠣、そして新玉ねぎや鮎といった季節の酒肴とともに、日本酒の杯を重ねたのでした。

酒舗清水屋 大利酒会

2013.06.10

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写真上:「大利酒会」オープン直前の様子。テーブルの上の一升瓶はすべて仕込水。
写真下:今月21日にオープンする「酒舗清水屋」2号店の佐久平店


敬愛する「酒舗清水屋」の小山英浩さんが主催する「大利酒会」が佐久平駅前のホテルで開催され、弊社も出展して参りました。

昨年から始まったこの「大利酒会」、長野県からは地元の東信地方をはじめとして20蔵、県外からは6蔵、そして全国の地酒専門酒販店で結成された「酒門の会」も参加されて、そうそうたる顔ぶれに交じっての参加です。
まずはこのような素晴らしいイベントにお声掛け下さった小山さんに心から感謝です。

午後1時から始まったイベントは、開始早々からお客様が殺到し、場内は立錐の余地もないほどの大賑わい。
これだけ多くのお客様が集まるのも、主催の小山さんの日頃からの人望と信用の証なのでしょう。

弊社のブースでも、用意したほとんどすべてのお酒を使い切って、午後5時に無事に閉会。

さてこのあとは懇親会ですが、その前にもうひとつ、今日は大切なセレモニーが待っています。
実はこの6月21日に佐久平駅前に出店する2号店、「酒舗清水屋 佐久平店」を出展者全員で見学に行くのです。

会場のホテルから歩くこと約10分。
発展著しい佐久平駅前の一角に、真新しい店舗が見えて参りました。

早速中を見せて頂きましたが、黒を基調としたモダンな販売コーナー、10面を越える専用のリーチイン、試飲会等できる専用の個室、店内に直結したコンテナ型冷蔵庫など、小山さんの熱い思いが凝縮した店内に、私の心も思わず熱くなりました。

「利き酒会」の開催、新店舗のオープン・・・この時代にあえて前向きな挑戦を続ける「酒舗 清水屋」さん、凄いです。
小山さんのこの思いを私もしっかりと受け取って、明日への活力にしたいと思います。

「和田龍 新酒を味わう会」

2013.06.08

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今年も毎年恒例の「和田龍 新酒を味わう会」を上田市内の会場で開催致しました。

おかげ様で今年で数えること27回目。
今回も100名を越えるお客様にご来場頂き、お越し下さった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

まず最初はいつものように音楽タイム。
今回、乾杯の前に演奏をご披露頂いたのは、上田市の隣の東御市在住のピアニスト、大森晶子さん。

プログラムは大森さんご本人がぜひとご希望された「悲しいワルツ(ヴィッツェイ作曲)」、誰にも馴染みのある「トロイメライ(シューマン)」、そして妻のリクエストで「英雄ポロネーズ(ショパン)」、以上の3曲を軽妙なトークを交えながら弾いて頂きました。

そしていよいよ「乾杯」!
ここからは無礼講です。

用意した「和田龍大吟醸」をはじめとする6種類のお酒を、あらかじめ会場と相談のうえ吟味した和・洋・中の酒肴とともに、冷やして、お燗で、存分にお楽しみ頂きました。

途中の抽選会の特賞は、私が選んだ「平成10BY和田龍大吟醸 14年熟成酒」。
もちろん非売品です。
着色もほとんどなく、熟成による旨みがたっぷりと味わえる逸品に仕上がったと思います。

そうこうするうちにお開きの時間。
皆様をお見送りして、あっという間の2時間半が過ぎたのでした。

ガランとした会場を見渡すと、中身が残ったボトルは皆様がお持ち帰りになり、1本も残っていません。
その光景にまた感動です。

お客様おひとりおひとりに改めて感謝しながら、しばしその余韻に浸る心地よいひとときでした。

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