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Hana "Sake" 日本酒の会

2014.10.04

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恒例の「Hana "Sake" 日本酒の会」が先日開催されました。

何、その会?
ご説明致します。

上田市の中心地に「HanaLab.」(ハナラボ)というフリースペースがあります。
上田市の有志が立ち上げた、誰もが使える広々とした快適な空間です。

その「HanaLab.」の一角を担う大野さんという男性が、お酒を通じて楽しい時間を共有しようという趣旨で立ち上げたのがこの会です。

アドバイザーは、上田市で地酒専門酒販店を営む宮島国彦さん。
県内外の飲食店や日本酒ファンに絶大な人気を誇る若手経営者です。

そこに毎回いろいろな蔵元がゲストで呼ばれて、お客様との交流を楽しみます。
お酒はもちろん宮島さんが厳選したその蔵のお酒です。

ちなみに私は前々回は単独でゲストにお招き頂き、また前回は地元上田の3蔵ということで岡崎酒造さん・沓掛酒造さんと一緒に再度呼んで頂くという光栄に預かりました。

そして今回は、前回の上田3蔵が推薦する蔵元ということで、隣の佐久市から古屋酒造店の荻原深君が登場。
銘柄は「深山桜」と「和和和」。
弱冠36歳、将来を渇望される人気の若手です。

ちなみにこの会は料理もすべて手作り。
毎回同じ女性が手掛けるバラエティに富んだひと皿ひと皿を、お酒と一緒に堪能します。

会がスタートすると、まずはアドバイザーの宮島さんから日本酒に関する楽しいレクチャー。
そのあとは、この日持ち込まれた荻原君のお酒6種類を順番に利き酒します。
中には今日のために用意された「大吟醸30年秘蔵古酒」なんてのもあります。

お酒が一巡したあとはお料理の説明があり、めいめいがビュッフェスタイルでお酒と料理とを取り分けながら楽しい宴会のスタートです。
ここでも、途中で宮島さんの楽しいトークとアドバイスが入ります。

テーブルの仲間と話が弾み、やがてテーブルの垣根を越えて、今日初めて会う方々とも交流の輪が広がります。
これぞお酒の持つ魅力・魔力です(笑)。

夜も更け始めた頃、お開きとして、これまた恒例の全員での写真撮影。
でも皆さん、なかなか帰ろうとはしません。
この会がいかに楽しくて立ち去り難いか、そんな思いを物語る一面です。

次回もまた、長野県の素晴らしい若手蔵元が登場する事と思います。
こんな素敵な日本酒の会が開かれていることに、主催の大野さん、そしてアドバイザーの宮島さんに感謝する毎回です。

べじた坊の夜

2014.09.20

長野市のホテルで午後から会議と懇親会に出席。

ちなみに懇親会での乾杯はビール・オンリー。
今、我々蔵元は至るところで「日本酒で乾杯」運動を展開していますが、乾杯の際、テーブルにビールとウーロン茶しか乗っていないのを目の当たりにすると、まだまだ道のりは遠いことを実感します。
でも頑張らなければ!

懇親会がお開きになったあとは、ひとり長野市内の居酒屋「べじた坊」へ。

若林さん・石垣さんのふたりの若き男性が営む、日本酒と野菜料理をメインとした心暖まる空間で、私の大のお気に入りの1軒です。

この日も「結構飲んできたので軽く。お酒は今日は『火入れ酒』で」とだけお願いして、あとはお任せ。
そんな中、まず出てきたのは山形の「くどき上手」。
フレッシュな味わいと心地よい酸とが食欲をかきたてます。

間を置かず出てきた料理が「高沢酒造の酒粕で漬けた豚ロース」。
これがめっぽう美味い!
すぐさまお酒を同じく高沢酒造の「豊賀」にチェンジ。
料理とお酒のマリアージュが気分を高揚させます。

「もう少し食べられますか?」
ここの一皿は量が多いのは織り込み済みなので「軽く」と言ったのに、どーんとお皿いっぱい、優に2~3人前出てきたのは、大好物の「空芯菜の炒め」。
あまりの量に、思わず隣の女性に「少し食べてください」とお裾分けです。

ここで合わせたのは大好きな広島「寶剣」の「秋あがり」。
これもまた旨い。
この酒が持つ本来の味わいと熟成感とのバランスが素晴らしいのひとことです。

さて、電車の時間があるのでそろそろ、と腰を上げかけた私に「もう一杯だけ」と出して頂いたのが京都の「澤屋まつもと」。
火入れ酒なのにフレッシュな微発泡感が見事で感動です。

お酒とお料理はもちろんのこと、若林さん・石垣さんのスタッフお2人、そして店内を埋めた多くのお客様との会話まで存分に堪能した、心休まる素敵な時間と空間でした。

信州カンパイFES2014

2014.09.13

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「信州の地酒で同日同時刻にカンパイしよう!」

毎年恒例の「カンパイFES」が今年も開催されました。

9月12日午後6時30分。
NTTの時報に合わせて、長野県内一斉にカンパイ!

今年は信州地酒に加えて、成長著しい信州産ワインでのカンパイもOKとなりました。

その時私は、公募によって今年の本部会場に選ばれた上田市菅平高原「四季の宿まさき」さんにおりました。

ここには主催の「長野県小売酒販連合会青年協議会」の宮島国彦会長はじめスタッフの酒販店の皆さん、そしてこれまで数年にわたり「カンパイFES」運営に関わってきた蔵元の皆さんが集まりました。

カンパイ直後、すぐさま事前登録頂いた飲食店さんから、次々にカンパイして頂いた人数が入ってきます。

午後8時。
集計結果発表。
2,912人!
これだけの方が一斉に信州地酒を飲んで下さいました。
感謝です。

集計作業が一段落したあとは、改めて全員でお祝いのカンパイ!
夜が更けるのも忘れて、ひたすら飲み楽しく語り合った一晩でした。

宮島会長はじめ会員の皆さんのご尽力で、この「カンパイFES」は他県にも広がりつつあります。

ビールもいいけど、今宵は地酒でカンパイ!

山同敦子さん講演会

2014.09.05

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長野県酒造組合青年部に当たる「若葉会」総会が開催され、その中で日本酒ジャーナリストの山同(さんどう)敦子さんの講演会がありました。

山同さんは日本酒に関わる多くの著書を執筆され、また食の雑誌「Dancyu」でも長年日本酒の特集記事に携わられるなど、お酒の分野で幅広いご活躍をされています。
また、長野県独自の「原産地呼称管理制度」では、日本酒と焼酎の官能審査委員を務められるなど、長野県とは大変結び付きが強い方です。

講演会に先立って、山同さんから各蔵にアンケートが送られてきたのですが、これが悩む設問ばかり。

ピックアップしてみます。

・長野の日本酒イメージを色で表すと?
・長野の日本酒の特徴を手短かに表現すると?
・他府県の日本酒に、これだけは負けないという長野のセールスポイントは?逆にウイークポイントは?
・ライバルとして意識する県とその理由
・目標とする県とその理由
・長野県の日本酒の課題と展望を自由に記述してください。
・原料米について考えること。
・長野県の中で、そして全国で、一番意識する蔵とその理由。
・日本酒業界の現在・未来について自由に記述してください。
 etc・・・

思わず真剣に取り組んでしまい、回答を書き終えた時はゆうに1時間を越えておりました。

そして昨日。
山同さんが作成したアンケート結果とそれに対するご自身の分析とを元に、講演が始まりました。

まず、長野県の日本酒のイメージカラー。
山々や清冽な水をイメージした「緑」や「水色」が過半数を占めました。
私が書いた「旨みがたっぷり乗って輝いている黄金色」は2名だけ。

続いて「長野県人ってどんな性格?」では、

・理屈っぽくて議論好きだが、意見はまとまらず、行動に移さない。
・職人気質で、地元愛に溢れ、生真面目に仕事をするが、内弁慶で商売っ気がない。

との事で、当たっているだけに苦笑です。

山同さんのエピソードが面白かった。
曰く、他の県の蔵元は、訪問すると必ずその晩や翌日に酒宴を設営してくれるのだが、長野県はそれが一切ない。
私は嫌われているのかと悩みましたが、アンケートを見て、それが控え目で照れ性の県民性から来ることが分かりホッとしました(笑)。

その他にも「県内のライバル蔵」「全国で感動・刺激を受けた蔵」が次々に列挙され、それぞれの蔵に対する山同さんの愛情に満ちた丁寧な説明が添えられます。

終わってみれば山同さんの、長野県の全蔵元への思い溢れるエールともいうべき講演会となっており、誰もが心地よく前向きな思いで席を立ったのでした。

さて、そのあとの懇親会に続いて、二次会もいよいよお開き。

お店の外で、それまで山同さんご本人にお近付きできなかった事もあり、この時初めて名刺交換。

遅れてのご挨拶を詫びる気持ちで「私ごときが名刺交換なぞおこがましくて」と言った途端、「それが内弁慶で長野県人だって言うのよ!」と豪快に笑う山同さん。

一本取られました。

大長野酒祭り in 四ツ谷

2014.08.09

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今年で4回目を迎える「大長野酒祭り in 四ツ谷」。
8月3日(日)の猛暑の中、東京は四ツ谷エリアで盛大に開催されました。

今年は信州から45蔵、地元四ツ谷から22飲食店が参加。

振り返れば1年目、「日がさ雨がさ」「酒徒庵」「オール・ザット・ジャズ」の日本酒専門居酒屋3店舗のお声掛けで、17蔵が参加して始まったこのイベント、4年間でここまで成長したことは驚嘆に値します。
と同時に、主催者の皆様のご尽力にはただただ頭が下がるばかりです。

ルールは簡単です。

参加者はまず6,000円(当日6,500円)のチケットを買います。
あとは、各蔵元がブースを構える22の飲食店をフリーパスで回り、飲み放題、食べ放題。
12:30~17:30の間、真夏の四ツ谷で信州地酒を思う存分堪能して頂けるという仕組みです。

この日の参加者数は、用意したチケットが完売する1,000人強。
圧巻です。

そして当社がブースを出したのは、これまでの4回のうち3回目となる、我がホームともいえる「酒徒庵」。
こちらでは「真澄」の宮坂醸造さん、「豊賀」の高沢酒造さんと一緒に、3蔵での出展です。

12:30のスタートが告げられると、店内にどっとお客様が入場されます。

知った顔、初めての方、次から次へとお客様がブースに来られて、お酒を注ぎながら楽しい酒談義で花が咲きます。

お酒のビンがどんどん空になり、パンフレットが無くなっていき、名刺入れも薄くなっていく、そんな中で交わす皆様との会話がひたすら楽しくて仕方ありません。

そしてもうひとつ感無量だったのが、私の横でお手伝いして下さった方が、「和田龍登水」を見出して頂き、東京で発売されるきっかけを作って下さった大恩人Sさんであった事。

大勢のお客様、酒徒庵、大恩人Sさん・・・皆さんのおかげで、当社のような小さな蔵が東京のど真ん中でこのようなイベントに参加させて頂いている、その幸せを噛み締めます。

そしてあっという間の5時間。
イベント終了間際に、多くのお客様から「今日の締めはこの一杯にしたくて戻ってきたよ」というお言葉を頂き、また感涙・・・。

最後は店内中の「カンバイ!」の大発声で、今年の「大長野酒祭り」も無事お開きになりました。

ちなみに、前日四谷警察署にあいさつに出向いた酒徒庵の竹口店長によれば、担当の方が店長の顔を見るなり「今年もやるんですね」と言ったとか。
でもおかげ様で、酔い潰れて警察や救急車のお世話になる方は今年もゼロだったそうです。

「大長野酒まつり in 四ツ谷」、来年はまだまだ進化しそうな勢いです。

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