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お酒の会

2016.04.16

今日このあと東京へ行きます。

昨年からお付き合いを頂いている都内の酒販店さんと、そのお取引先の飲食店さんが主催するお酒の会に参加するためです。

おかげさまで今年もいくつものお酒の会にお声掛けを頂いています。

10年前の当社では考えられないことでした。
それが今では地元信州そして県外、たくさんの方々に支えられ、このようなお酒の会にお誘い頂くたびに、喜びとともに大きな励みとなる毎回です。

2度、3度とお目に掛かるお客様とすっかり顔なじみになり、会を越えてのお付き合いになる楽しさもあります。
またある会では、そこで知り合ったお客様が、翌年当社のブースのヘルプスタッフに決まっていて、当日驚きとともに感激したこともあります。

時には参加されたお客様から手厳しいご意見を頂くこともありました。
その時は落ち込むのですが、あとでその方がご自身のブログでその時の様子をとても暖かく書いて下さっていたのを読んで、思わず胸が熱くなったのは昨年のことです。

これからも、お酒の会やイベントにお招き頂くことへの感謝の気持ちを忘れることなく、お客様や主催者の方々にその思いを少しでも多く還元していきたいと思っています。
皆様、またお目に掛かりましょう!

熟成の妙

2016.03.25

12月末に本年度分の発売を開始した「和田龍 純米しぼりたて生原酒」。
約3ヶ月を経て、熟成により味わいに変化が出ています。

搾った時はシャープな酸とみずみずしいクリアな味わいが際立った、まさにフレッシュ感満載のお酒でした。

3ヶ月経った今は、最初に丸みを帯びた酸が舌を覆い、続いてジュワッと柔らかな旨味が口中いっぱいに広がります。
文字通り「旨酒」へと変容を遂げています。

これもまさに日本酒の醍醐味です。

「熟成」といえば、やはり限定発売の15年古酒、「和田龍 平成12酒造年度 古酒生酒」。
試飲したお客様がその味わいに驚かれ、舌鼓を打っていかれます。

見た目は淡く澄んだ黄金(こがね)色。
味わいは、トロリとした重厚なボディ、そして黒糖を思わせる深く複雑な甘さ。

15年の歳月が醸し出した別世界がそこにはあります。
まさに「熟成の妙」です。

どちらのお酒も在庫は残りわずかです。

まるで水のような・・・。

2016.03.18

3月も半ばに差し掛かり、「和田龍登水(とすい)」をはじめとする新酒のお問い合わせを多く頂きます。

皆様、もう少しお待ちください。
今年は5月上旬から新酒を順次発売する予定です。
お待たせする分、ご納得頂ける品質のお酒をご提供しますので、乞うご期待。

さて、今日の話題です。

先日、所要のあと空腹を満たすため、ふらりと目に付いた寿司屋に入りました。
握り1人前と熱燗を頼み、早速運ばれてきたお銚子からお猪口へ酒を注いでぐいっと飲み干したところ・・・。
ん?
何これ?

もう一度飲み干しても、ほのかに酒の香りはするのですが、どう味わってもただのお湯です。
これまでにない超辛口のお酒が出たのか!などと悠長な事を言っている余裕はありません。
サービスのおばちゃんに「すみません。このお酒なんですけど・・・」と恐る恐る聞いた瞬間、「あらやだ!水でした?」という思いも掛けぬ即答が返ってきました。

「昨日お燗器の中を水洗いしたんですけど、水が抜け切らずにお出ししちゃったんですね。ごめんなさいっ!」と恐縮することしきり。
カウンターの中の板前さんも詫びています。

あまりに率直な反応にこちらも愉快になってきてしまい、本当は入れ直してもらった2本目のお酒も実はまだちょっと水っぽかったのですが、「大丈夫、大丈夫」と言ってそのまま飲み続けました。

板前さんがお詫びの印に山盛りの海老みそを出してくれて、これがまたえらく美味。
それをちびちび舐めながらついつい杯を重ねてしまいました。
ちなみにお寿司もとても美味しかったです。

でもあのお銚子、なまじ微かなお酒の残り香が感じられただけに、「水ですか?」と聞くに聞けずに飲んじゃう人もいたりして。
いや、いないか(笑)。

ワイン展

2016.02.27

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しばらく前ですが、上野の国立科学博物館の「ワイン展~ぶどうから生まれた軌跡~」に行って来ました。

東京の大学に通う息子から「ワイン展、すごく良かった」との感想が届き、それならばと出張の折に足を運んだのでした。

いざ「ワイン展」の特別展示室に入って最初に驚いた事、それは若者の多さ。
ざっと見渡して、全体の7~8割が学生と見られる若い男女です。
お酒に携わる者として新鮮な感動と喜びです。

場内は
ZONE1 ワイナリーに行ってみよう
ZONE2 ワインの歴史
ZONE3 ワインをもっと楽しむ
という3つのコーナーに分かれ、製造から味わい方まで、多角的にワインが学べる形となっています。

内容は初歩的で分かりやすく、それがまたワインを学びたい若者の集客にも繋がっているのでしょう。
2・3枚目の写真は、個人的に興味を持った「ワイン酵母」と「亜硫酸塩」の写真ですが、こういった専門的な展示は例外的でした。
(会場内は基本的に写真OKで、この計らいにも感激でした。)

展示の最後は、毎年違った芸術家がラベルのデザインを手掛けることで有名な「シャトー・ムートン・ロートシルト」の歴代のボトルがズラリ。
抜粋します。

1947年 ジャン・コクトー
1948年 マリー・ローランサン
1958年 サルバドール・ダリ
1964年 ヘンリー・ムーア
1970年 マルク・シャガール
1973年 パブロ・ピカソ
1975年 アンディ・ウォーホール
1979年 堂本尚郎
1985年 ポール・デルヴォー
1988年 キース・へリング(写真4枚目)
1990年 フランシス・ベーコン
1993年 バルテュス

こうやって列記していると改めて凄さを実感します。

質・量ともにボリュームたっぷりの約2時間。
学生の皆さんの熱気も併せて存分に堪能した価値ある時間でした。

ところで、お土産売り場で並んでいた某有名ソムリエのセレクトワイン、こういうのって儲かるんだろうなあ。

良き友、良き酒

2016.02.13

珠玉の友と一緒に、珠玉の店で飲む機会に恵まれました。

その友、敬愛するKちゃんと、いつか一緒に行こうといっていた、こちらも敬愛する日本酒の聖地C。

たった数時間のためにふたりで新幹線に飛び乗り、お店の扉を開けると、そこではいつもの笑顔で店主のTさんが待っていてくれました。

あらかじめ用意された席に着き、あとは店主Tさんに身を委ねるのみ。
コース仕立ての料理1品1品に合わせて、Tさんが厳選した日本酒が江戸切子のグラスに注がれて出てきます。

その美味しさ、見事なマリアージュにまずは感激。
そして店主Tさんが話して下さる、そのお酒の解説や、そこから広がる壮大な日本酒ワールドに、ふたりとも時間を忘れてぐいぐいと引き込まれていきます。

この日のクライマックスはグラスの違いによるお酒の飲み比べ。
トン、とテーブルに置かれた「和田龍登水 美山錦」(Tさんのサプライズ!)の前に、次々と置かれる形状の違う8種類のグラス。
すべて江戸切子で、ワインでいえばシャンパン型、ブルゴーニュ型、ボルドー型・・・。

飲んでみると、同じお酒なのにすべての味わいが違って、まさに目からうろこのひとことです。
Kちゃんが「このお酒の味わいを活かしていると思う順番にグラスを並べて頂けますか?」と聞いた先から、Tさんは8種のグラスを順番に入れ替えていきます。
その手さばきの見事さに見惚れながら、Tさんの説明に聞き惚れるふたり。

その後も話は尽きません。
良き友、良き酒、良き会話は、酔いも最上である事に改めて気付かされます。

そしてあっという間の閉店時間。
Tさんに見送られ東京駅へ向かいながら、今日の濃密な時間に改めて感謝したふたりでした。
やっぱり日本酒って素晴らしい!

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