東京の定宿TPホテルを、公式サイトからネットで予約しました。
ちなみにこのTPホテル。
コロナ禍以前は頻繁に利用していたこともあって、利用実績に応じて決まるホテルカードのグレードは「ブルー」から「ゴールド」にランクアップされています。
しかしコロナの襲来と同時に東京へも行けなくなり、TPホテルからも足が遠のいていたここ数年でした。
今回はそんな中での久々の予約でした。
予約サイトのコメント欄には、ゴールド会員特典である「アーリーチェックイン・レイトチェックアウト」の適用をお願いしました。
そんな中、数日前にTPホテルからメールが届きました。
この1年間の利用実績が「ゴールドカード」の条件を満たさないため、あなたを「ブルーカード」に格下げします。
それがメールの内容でした。
このこと自体は、ホテルを利用していないのだから仕方がないと、すぐに割り切ることが出来ました。
しかしこのメールが届く以前に申し込んだ、ゴールド会員特典である「アーリーチェックイン・レイトチェックアウト」はどうなってしまうんだろう。
早速TPホテルのフロントに問い合わせてみました。
電話に出たフロント責任者を名乗る男性は、私の要求を極めてクールに却下しました。
「それはルールですので、申し訳ありませんが適用できません」
即答でした。
それは分かります。
確かにルールです。
しかしこれまでのTPホテルのホスピタリティであれば、私の要求を当然受け入れてくれるだろうという甘い考えもありました。
私が予約をしたのはブルー会員格下げのメールが届く前であり、さらにはこのホテルをどれだけ利用してきたか、自分なりの自負もありました。
「天から地に落とされた思いです」
私はフロント責任者の彼にそう伝えました。
自分はこのホテルがどれだけ好きで、どれだけ利用させてもらってきたかを、懇意にしているホテルスタッフの名前をひとりひとり挙げながら彼に告げました。
「それでも今回申し込んだ特典は受けられませんか?」
その次の瞬間です。
彼の声の調子が一転して変わりました。
「和田様、もちろん承ります!」
それは先ほどのクールな物言いとは180度打って変わって、明るくフレンドリーな口調でした。
私の想像ですが、彼は私と会話しながら、私の履歴データを確認していたのだと思います。
そしてたぶん私の20年以上に渡る利用実績が分かったのでしょう。
そこからは話はとんとん拍子で進みました。
彼の、ひいては大好きなこのホテルの、見たくはなかった裏の部分にはあえて目をつぶり、彼に感謝の意を伝えました。
彼の名前を再確認して「チェックインの際はお名前をお出ししたほうがよろしいですか?」と問うと、「いえ、誰であってもしっかりと対応させて頂きます」、そう返ってきました。
これぞ本来のTPホテルの姿です。
こんな顛末があった上での5月の訪問は、どのような展開が待ち受けているのでしょう?
もちろんいつものTPホテルのサービスが待っていると私は胸を膨らませています。