2017.04.15
作家の伊集院静が書いていたエッセイで、東海道新幹線に乗っている間の3分の2は窓外の景気を見ている、という一文がありました。
それを読んで、そういえば最近は「景色を見る」という行為を忘れていた自分に気が付きました。
先日、上田から東京まで北陸新幹線に乗った時に、いつもならすぐにページを開く雑誌や単行本を封印して、しばし窓外に目をやり続けました。
高崎まではトンネルが多いんですけどね(笑)。
でも素敵なんです。
上田から軽井沢まではまさに信州ならではの引き締まった自然の風景。
それが碓氷峠を抜けて群馬に入ると、木々や山林にも暖かさが増して、平野が近いことが感じられます。
高崎からはまさに都会の中を疾走しますが、それでもところどころ田畑や山々が近付いてきて、都会の中での自然の息吹が感じられます。
飽きることのない、まさに1時間30分のドラマですね。
考えごともいろいろ出来るし。
何だか忘れかけていたものを取り戻した気がして、あたたかな気持ちに包まれ続けたひとときでした。
ただ、今回も2列うしろで若いスーツ姿の男性二人が、並んでパソコンをカタカタ打っている音には閉口しましたが。