2016.09.04
深夜、寝酒のお供に何か読もうと書架を覗き込んだら、懐かしい1冊を発見。
何度も読んでいるはずなのに、読み出したら止まらなくなってしまいました。
勝目梓「獣たちの熱い眠り」。
彼の作品のテーマは一貫してセックス&バイオレンス。
この作品も、人気プロテニスプレーヤーが一夜のアバンチュールを盗撮され、プロの恐喝組織に脅され地位も剥奪される中、自らの手で復讐を遂行していくという物語です。
でもそこは中上健次の才能に惚れ込み、芥川賞・直木賞候補にも名を連ねた勝目梓のこと。
そんじょそこらの娯楽小説とは一線を画しています。
展開の速さ、文章のキレ。
息わもつかせぬ展開で、爽快なカタルシスを得られること請け合いです。
ちなみに勝目梓はこの「セックス&バイオレンス」をテーマに数え切れないほどたくさんの作品を発表していますが、私は初期のこれが一番好き。
村上透監督、三浦友和主演で映画化もされています。
公開された高校生当時、このダーティな主人公に清廉なイメージの三浦友和は合わないな、なんて思っていましたが、今の三浦友和だったらピッタリでしょうね。
それほど北野武監督「アウトレイジ」シリーズの三浦友和はカッコよくてシビれました。
あっ、もう午前3時過ぎだ。
眠れない(笑)。