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「落語力」

2014.08.30

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本関連の話題が続きます。

素敵な一冊が発刊されました。

立川談慶「落語力」。

ひとこと、めっぽう面白いです。

立川談慶は信州上田に生まれました。
慶応義塾大学卒業後、女性下着で有名なワコールに就職しましたが、落語家の夢断ちがたく立川談志に入門。
ちなみに前座時代の名前は「立川ワコール」でした。

立川談志の愛情と理不尽さにもまれながら真打へと登りつめていく様子は、前作「大事なことはすべて立川談志に教わった」に詳しく書かれていますが、こちらは涙に濡れそぼった一冊でした。

打って変わって今回の「落語力」は、談慶がワコール就職~前座・二つ目の下積み時代を振り返りながら、無駄と思うことこそが実は大事なんだという切なる思いを、落語のネタにシンクロさせながら綴った、勇気と元気とをもらえる一冊です。

とはいってもそこは立川流の面目躍如。
文章のそこここで爆笑の嵐となること請け合いです。

事実私は読んでいたスターバックスで、本当にアイスコーヒーを吹き出してしまいました。

理不尽さに苦しみもがいた前座時代があるから今の自分がある、前座時代を経験しない者は信用しない、そう公言する談慶が腹の底から搾り出す言葉だからこそ、大きな説得力を持って読む者の心を揺さぶります。

一気読み間違いなしの本書、お薦めです。