昨夜は上田駅前のホテルでフォーマルな懇親会がありました。
いつもこのようなパーティの席では会話に夢中になるあまりほとんど食事を口にしない私、案の定今回もビールと日本酒にちょっと口を付けただけで、料理は一切食べずじまいでした。
いざ会場をあとにすると急に空腹を覚え、寿司でもつまんでいこうと、いつも行く馴染みの海鮮処(24/9/24の当ブログにも登場)の暖簾をくぐりました。
しかし中に入った瞬間、店内はいつもの事ながら宴会場から小上がりまで超の付くほど満席状態。
カウンターに1席見つけてはみたものの、ここで私が座るとただでさえ忙しいお店やご主人にご迷惑を掛けること必死なので、「今日は失礼しますね」と辞退を申し出ました。
しかしそこは律儀で筋を通すご主人、「私は今手が離せないけど奥の板場は少し手が空くから(料理は出せるよ)」というお言葉に根負けしてカウンターに腰を落ち着けました。
でもやっぱりご主人やスタッフのあまりの忙しさを見ていると、料理を注文できる雰囲気ではありません。
宴会のお客様の巻物を次から次へと必死に作るご主人を見ながら、しばらくの間サラダ(ここの手作りドレッシングはピカ一です)をつまみながらエビスビールで喉を潤していました。
ビールを熱燗に変える頃、さて次はどうしようかな?
奥の板場は少し手が空くといっていたから焼き魚でも注文しようかな?と思っていた矢先、ようやく手が空いたご主人が開口一番「さあ、和田さん、寿司を握ろうか。1人前よりちょっと軽めの7~8貫でいいよね?」。
ちなみに私は寿司が食べたいとはひとことも言っていません。
ご主人は料理を作りながらも、私の注文の塩梅や食事をしているペースに目を光らせて寿司を食べたがっている事を察してくれ、しかも突き出しやサラダを食べ切っているお皿を見て「軽めに」と提案してくれたのです。
ご主人の目配りとホスピタリティの素晴らしさに改めて感動です。
でもこういう事がこのお店では日常茶飯事なのですね。
いつの間にか仲良くなったテーブルの隣人と会話を弾ませながら口にしたお寿司とお吸い物のおいしさといったら。
入った時はご迷惑を掛けないようにすぐに帰ろうと思っていたにも関わらず、お店を出たのはそれから3時間後のことでした。
我が家の子供たちもこのお店が大好きで、時々家族で行っては子供たちにたらふく食べさせ、先に帰宅させたあとは夫婦で差しつ差されつのんびりと飲んでいる毎回です。