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矢野顕子ライブ

2010.03.13

4月に私の街で、大好きな矢野顕子がライブを開く事を知って狂喜乱舞、発売当日に早速チケットを取りました。

席を選べるってんで、その場で随分と悩みました。
かなり前の席もまだ空いていたのですが、何をそんなに悩むかというと、それはピアノの位置。
できればアッコちゃんのピアノを弾く手元が見たいのです。
前から数列目の席はピアノの向きと反対側、そして手元が見える席はそれよりかなり後方、悩むことしばし、結局少し後方の、でも手元がしっかり見える席を選びました。

初めて矢野顕子のコンサートに行ったのは今から25年前、場所は渋谷公会堂でした。
あの頃は、今でも大・大・大好きなYMOが「散開」(「解散」でなく)した翌年で、アッコちゃんのバックの演奏も思い返せば坂本龍一、高橋ユキヒロ、大村憲司と、YMOのライブを地で行く豪華メンバーがサポートしてました。
そのすぐあとの有楽町朝日ホールでのソロライブでも、最初からピアノが2台置いてあって、ああこれは坂本龍一がゲストで出てきて連弾するんだなと想像していたらやっぱりその通りで、そんな予定調和に熱狂した時期でもありました。

一番最近矢野さんのコンサートに足を運んだのは一昨年の冬、場所は軽井沢大賀ホールでした。
取れた席が何と前から2列目、心ときめかして娘を連れて行ったところ、驚いたことに場内はガラガラ。
ライブが始まっても席は半分も埋まっていませんでした。
何だか贅沢のような、でも寂しいようなへんな感じ。
でもアッコちゃんはそんな事を気にした素振りを微塵も感じさせず、最後の1曲の名曲「ROSE GARDEN」に至るまで、いつもながら即興に近い名演とそして楽しいおしゃべりとで数少ない場内を沸かせてくれたのでした。

途中のMCで、コンサートが始まる直前まで曲目を全く決めていなかった事を披露、少しだけ驚きながらも、でもそれがいつでも彼女のスタイルなんだろうと合点がいく自分もそこにいました。
コンサート終了後、ホールを出ようとしたらドアに今日の演奏曲目が貼ってあって、それを眺めていたら、まだ耳に残る数々の曲目と目の前に積もった雪とが妙にシンクロしてきて、感動が再び湧き返ってきたあの瞬間を今でも思い出します。

さて、そして1ヶ月後に控えたライブ「出前コンサートin上田 ~おまちどおさま~」。
またいつもながらの縦横無尽な演奏スタイルで場内を沸かせてくれるのを、今から楽しみにしています。