「登水(とすい)吟醸酒」の新酒がいよいよ搾れて参りました。
早速出来上がった新酒を利いてみると・・・例年をひと回り上回る素晴らしい出来です。
まず鼻を近づけるとライムや桃を思わせるフレッシュかつ繊細な芳香。
その上品で甘い香りにしばし陶然とします。
続いてひと口含むと、山田錦ならではの線の太い味わい、そしてたっぷりと乗った旨み、これらが口中いっぱいに広がって刺激し合います。
しっかりとあるはずの酸も、甘みや旨みにきれいに溶け込んで、決して突出する事なく見事に調和しています。
そして飲み込むとキレよく、口の中がきれいに洗い流されてあとには何も残りません。
その一連の味わいの流れは官能的でさえあります。
とても原酒でアルコール分が18度以上あるとは思えない飲みやすさです。
搾りの最初と最後、すなわち「あらばしり」と「責め」とでは味わいが全く異なるのも感動のひとつです。
今回の「登水・吟醸酒」の場合は、「あらばしり」は香り高く上品で軽快、対して「責め」はふっくらと旨みが詰まってとろりと濃醇、どちらも甲乙付け難い出来上がりです。
できれば両方をそれぞれ単独で発売したい思いです。
ちなみに本年度も初夏までは旬の季節商品として、「生酒」で発売予定です。
成分等の詳細はその時改めて掲載致します。
ひとつだけお詫びです。
「登水」発売以降5年間、「良質な日本酒をできるだけお求め易いお値段で」をモットーに価格を据え置いて参りましたが、原価の高騰等からどうしても若干の値上げを余儀なくされそうです。
できるだけ上げ幅は抑える気持ちでおりますが、決まり次第改めてご案内申し上げます。
なおもう片方の「登水・純米酒」は今まさに仕込みが始まったばかりです。
搾りは3月下旬の予定です。
こちらも出来上がりを楽しみにお待ち下さい。