またひとつ、素晴らしい日本酒に出会えました。
「獺祭(だっさい)純米大吟醸45」(720ml/1,890円)。
価格まで記したのは、極めてコストパフォーマンスにも優れているからと思ったからです。
「獺祭」は今回が初めてではなく今までにも何本も飲んではいるのですが、今回の「純米大吟醸」をひと口飲んだ瞬間、改めてこのお酒の持つおいしさや魅力に圧倒された思いでした。
含んだ瞬間にまず感じるサラリとした舌触り、次に口の中で転がすと口いっぱいに広がる滑らかで上品な味わい、さらには強すぎず弱すぎずきれいに膨らむフルーティな含み香、それらが渾然となって口の中で踊り、そして飲み込むとスッと消え去ります。
そしてこれが1,890円!
見事なコストパフォーマンスです。
私が日頃からお世話になっている「獺祭」取扱い酒販店さんや飲食店さんから、蔵元の旭酒造株式会社の方針や酒造りの方向性は常々伺っていてその素晴らしさには心打たれていたのですが、今回その思いを新たに致しました。
ちなみに私も自社のお酒に関しての「コストパフォーマンス」、すなわちその味わいに対してお客様が妥当もしくは安いと感じて頂ける価格の設定にはいつも頭を悩ませております。
片やそのお酒の製造原価、片や自分が味わいから弾き出した販売価格、そのギャップに悩む事がしばしばで、必然的に利益を圧縮せざるを得ない結果となります(笑)。
もちろん製造原価分をしっかり価格に転嫁すれば済む話かもしれませんが、このスペックでこの味わいのお酒をこの値段で売りたいという自分のボーダーラインはどうしても譲るわけにはいかず、そのたびに葛藤する毎回です。
でもありきたりの言葉ですが、そうした苦労も、お客様の「おいしい」というひと言、あるいは「このおいしさでこの値段?安いね」のひと言ですべて吹っ飛びます。
これからもそのようなお酒を出荷できるよう頑張ります。
ちなみに予備知識として。
原価の中には酒税も含まれます。
酒税は製造場からお酒が出荷された時点で課税され、製造者が納税義務を負います。
税額は清酒・ビール・ウイスキーなど酒類によって異なります。
清酒の場合はアルコール度数に関係なく1キロリットル当たり120,000円と決まっており、換算すると一升瓶(1.8L詰)で216円、四合瓶(720ml詰)で86.4円、それぞれ酒税が掛かっています。
参考までにどうぞ。
さて、もうひとつお知らせです。
「和田龍純米にごり酒」が1.8L、720mlとも在庫わずかになりました。
3月もしくは4月には新酒に切り替わる予定ですが、それまでに一時品切れも予想されます。
取扱店様等、ご不明な点はお問い合わせ下さい。
これからもご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。