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酒粕の季節

2009.07.27

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今年も夏の酒粕が出荷のピークを迎えています。
主に漬け物用として、漬物の専門店・酒販店・スーパーそして一般のお客様まで広くご利用頂いています。

ここで酒粕についてざっとおさらいをします。
まず「酒粕」とはお酒をしぼったあとに残る固形分です。

冬の間よく見かける板状の粕(=「板粕」)は、お酒をしぼる圧搾機の中の何十枚もの板に、お酒が通る際に分離してくっ付いたものです。
それを1枚1枚丁寧に剥がして「板粕」として出荷します。

「板粕」は、それとは別に夏用の「踏み込み粕」として仕込まれます。
冬の間に「板粕」をタンクや槽の中に詰めた上で、空気を抜くために足でしっかりと踏み込み、あとはそのまま夏まで寝かせます。
酒粕には酵母が多数残存していますから、その間にも粕中では発酵が進み、夏を迎える頃には板状の粕はすっかり姿を変え、半固形状の「踏み込み粕」となります。
ですから時折、夏に「板粕」をご希望されるお客様がいらっしゃいますが、冬に販売する分を除いてはすべて夏用に踏み込んでしまいますので、基本的には夏に板粕は残っていないのです。

そしてよく知られているように、酒粕は栄養の宝庫です。
以前の当ブログでも触れましたが、酒粕はアミノ酸・ビタミン・ミネラルをはじめとした多数の栄養成分を多量に含み、しかも低カロリーの、極めて優れた健康食品です。
今の時代、特に若い方は酒粕に触れる機会が減っているかと思いますが、粕漬けや粕汁などの粕料理に出会った時はぜひ積極的に味わってみて下さい。
栄養はもちろんのこと、味わいも美味しいこと請け合いです。