2008.01.12
上田市に隣接する青木村、その山間に位置する田沢温泉の一角に「ますや旅館」はあります。
ご覧の通り木造三階建ての建物は、しばらく前に国の登録有形文化財に指定されました。
島崎藤村が好んで逗留した事で知られ、「千曲川のスケッチ」では実名で登場し、その部屋は「藤村の間」として今でも使われています。
源泉100%掛け流しの温泉は程よいぬるさで、長時間浸かっていても飽きることはありません。
そして、特筆すべきは料理。
若社長自ら厨房に立って作られる料理はすべて地のもの。
近隣で採れる季節感溢れる山菜の数々、秋は松茸をはじめとするきのこ尽くし、そして鮎や鯉をはじめとする川魚あれこれ、あるいは馬や鹿といった野生の肉、これらが和のテイストだけでなく洋のテクニックも駆使されて目の前に並びます。
近くの川のせせらぎを聞きながらこれらの料理を楽しむひとときは堪えられません。