1・2枚目 竹に括られたロケット「龍勢」を発射台まで移動する和田若連の面々。この場所は一般立入禁止区域です。
3枚目 山の中腹にそびえ立つ「龍勢」発射台。
4枚目 「龍勢」発射の瞬間。大成功。
5枚目 当社の事務所に貼ってある龍勢祭のポスター。
埼玉県秩父市吉田(旧吉田町)。
山々に囲まれた風光明媚なこの町で、4年ぶりに龍勢祭が開催されました。
私は縁あって、約20年前から「和田若連」の一員として、この龍勢祭に正式に参加させて頂いています。
27の流派が、松の木の中に独自の配合で火薬を詰めたロケット「龍勢」を製作し、当日は山の中腹の発射台から15分に一発ずつ、空の彼方に向けて発射します。
無事「龍勢」が打ち上がり、中に詰めたパラシュートが開けば大成功。
満場の観客席から拍手と喝采が上がります。
逆に点火した瞬間、あるいは打ち上がっている途中で無念にも破裂してしまう(ハネる、といいます)「龍勢」も少なくなく、そんな流派は来年の成功を心に誓うのです。
それにしても凄いのは、このお祭り、はるか古来から行われているから許可されているものの、今始めるとしたら「消防法」で絶対に認められないでしょうね。
2か月前から始まるロケット「龍勢」作りは大量の火薬を使うため、秩父市指定の「龍勢製造所」で行われ、許可されたメンバーだけが立ち入りを許されます。
また当日、山の中腹の発射台から打ち上げられるロケットは、どこに飛んでいくか分からないばかりか、途中で暴発の可能性もあり、この日は終日、地元のすべての消防団が周囲で待機し、火の行方を見守ります。
もちろん発射台の近辺には予防線が張られ、許可証替わりの腕章を付けた関係者しか近付けません(私は連の一員なので入れます)。
そして今年の龍勢祭。
私も名を連ねる「和田若連」の「龍勢」は、ここ数年で一番高く打ち上がり、そして頂点で開いた直系7メートルの大きなパラシュートは優雅にゆらゆらと空の下を舞い降りていきました。
その瞬間、連の仲間だけでなく会場一帯から、大きな拍手と歓声とが鳴り響いたのでした。
大成功!