上田市内に古くからある映画館「上田映劇」。
ここで初めて観た映画は小学校5年生の時の「タワーリングインフェルノ」でした。
それから今日まで、途中東京に移り住んだ8年間を除き、一体どれだけこの映画館に足を運んだことか。
座席数わずか270のこの小さな小屋で、数限りない至福の数時間を過ごしてきました。
この上田映劇は数年前、上田市内に東宝シネマズがオープンしたあおりを受けて一度閉館しました。
しかし復活を求める熱烈な声と共に、上田映劇は蘇りました。
以降、ミニシアター系のラインナップを中心として、今も上映を続けています。
12月のこのブログで「ニューシネマパラダイス」を観に行った事を書きました。
https://www.wadaryu.com/blog/archives/752.html
その時、帰り際に上田映劇を応援する思いを込めて、年会費1万円の「上田映劇特別会員」に申し込みをしました。
一番の特典は、座席の背もたれに名前の入ったプレートが貼られ、その席の「シートオーナー」になれる事です。
そして先日、半年ぶりに妻と上田映劇に足を運びました。
観た作品は「ターコイズの空の下で」。
柳楽優弥主演の、広大なモンゴルを舞台とした「ロードムービー」です。
我々は「シートオーナー」になった自分の席がどこか、当日不在だった支配人の代わりに若いスタッフに聞きました。
が、分からないとの返事。
すぐに支配人に電話で問い合わせてくれたのですが、やはり支配人も出先では分からないとの事でした。
仕方がないので、我々を含めて観客3人の館内で映画を堪能したあと、スタッフに了承を得て、277席のシートに付いたプレートを見て回りました。
しかし慌てていたせいもあり、私の名前は見つかりません。
最後は諦めて、私たちは映画館をあとにしました。
数日後、私は上田映劇に、自分の席を教えてもらうためにメールを送りました。
そうしたらすぐに支配人から丁寧な返信が届きました。
心からのお詫びとお礼がこめられた温かなメールです。
A-14。
最前列、真ん中のシマの一番右。
これが私の座席でした。
何でこの席が見つけられなかったのだろう。
つぶさに見て回ったはずなのに。
でもやっぱり嬉しい。
最前列はちょっと見づらいけれど、でも次回はこの席に座ってみたいと思います。
今度行くのは、大・大・大好きで、学生時代から数え切れないほど観た「戦場のメリークリスマス」の「4K修復版」かな。