今さらと言われそうですが、映画評論家の町山智浩さんの映画解説がめっぽう面白い。
しばらく前もYouTubeで、大好きな「地獄の黙示録」を、映画館で観終わったばかりの観客を前に1時間にわたって解説していて、その造詣の深さに釘付けになったところです。
しかも質問コーナーでは観客からの数々の質問・珍問にも動じることなく、アドリブで完璧に回答。
その情報量の多さに圧倒されノックダウンされました。
週刊文春で連載中の「言霊USA」では、USAで発せられた名言・失言を原語で紹介しながら、その背景や裏側を詳細に解説。
その痛快さに、毎週が病みつきです。
ちなみに「テッド」の日本語字幕監修は彼なんですね。
15R指定のこの映画、全編を貫くお下品な翻訳に賛否はいろいろあるかとは思いますが、私は大好きです。
映画館でも、先日観直したDVDでも、思わず声を出して大笑いしてしまった映画は「テッド」が久しぶりです。
話は逸れますが、やはり町山智浩が名解説をしている北野武監督のデビュー作「その男、凶暴につき」。
お恥ずかしい話、私は知らなかったのですが、冒頭から流れる耳から離れないあのメロディは、エリック・サティの「グノシエンヌ第1番」をアレンジしたものなんですね。
映画にマッチしたあまりに素晴らしい曲だったので、まだ久石譲と組む前にこの映画音楽を担当したのは誰なんだろう、なんて、いつも思っていました。
で、その事を知ったきっかけはNHK-BS「駅ピアノ」。
妻が大好きな番組で、世界各国の駅に置かれたピアノを弾く人々を映し出すドキュメンタリーなのですが、そこでこの「グノシエンヌ」が流れたのです。
ところでこの駅ピアノ、日本でもたくさんの駅に置かれていて、今は新型コロナの影響で蓋が閉まったままですが、このピアノをさり気なく弾くことが出来たらどんなに素敵だろう、なんて夢想してしまいます。
もし弾くとしたら、坂本龍一の「DEAR LIZ」か「PAROLIBRE」がいいかな。
という訳で、いつもの通りどんどん脱線していきました。
元に戻って、町山智浩さん、知識と情報量が信用するに値する魅力あふれる映画評論家です。
どうやってここまで勉強するんだろうといつも舌を巻いています。