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佐渡へ。

2019.06.07

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毎年恒例の長野県酒造組合若葉会(青年部)の研修旅行で、今年は佐渡島へ行って参りました。

例年の如く、1泊2日で観光は一切無しのひたすら蔵元巡り。
今回も2日で4蔵を見学するハードスケジュールでした。

どの蔵元も、考え方も設備もそして利き酒したお酒も素晴らしく、感銘を受け続けた2日間でしたが、その中で印象に残った蔵元をひとつご紹介します。

「真野鶴」醸造元、尾畑酒造株式会社。

今回お伺いしたのは社長のご意向で、本蔵ではなく「学校蔵」です。

この「学校蔵」。
名前の通り、廃校となった小学校を佐渡市から借り受け、酒蔵として再生して酒造りを始めたという、驚きの施設です。

日本海に面した木造校舎の旧西三川小学校。
中に入ると教室や施設はそのままです。
しかし黒板の板書やディスプレイなど、そこここに蔵元の創意工夫がなされていて、訪れた人を飽きさせません。

聞けば年に一度、この教室で、テーマを決めた「学校の特別授業」が開催され、全国から100名を超える受講生が集まるそうです。
ちなみに校長は平島社長、学級長は奥様の留美子専務。
遊び心も満載です。
今年のテーマは写真にもある通り「佐渡島から考える、人が減っても出来ること」でした。

そしていよいよ一番奥の仕込蔵へ案内して頂きます。

ここでは、本蔵が稼動していない夏季だけ仕込みを行い、そこで酒造りを学びたい研修生を1週間単位で受け入れるそうです。
1週間を通して、酒造りはもちろん、人口減少に悩む佐渡の魅力も存分に知ってもらう事も目的のひとつとの、社長のお言葉でした。

この日も男性2名と台湾から来た女性1名が研修を終え、その「卒業式」に我々一行は来賓として立ち合わせて頂きました(一番下の写真)。

噂に聞いて一度は訪れてみたかった「学校蔵」。
夢とロマンにあふれるこの蔵の魅力を存分に堪能する事ができた、佐渡の海を眼下に望む快晴の午後でした。