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大友克洋GENGA展

2012.05.14

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東京末広町の「3331Arts Chiyoda」で開催中の「大友克洋GENGA展」に行って参りました(写真上)。

我々の世代にとって、大友克洋はまさにマンガ界のカリスマ。
18歳の時、初めて読んだ彼の作品「気分はもう戦争」で、そのあまりにも緻密かつ繊細な筆致とオリジナリティ溢れるアダルトな物語構成に、一発で虜になってしまいました。

大友克洋を知らない方でも、「AKIRA」をご存知の方は多いのではないでしょうか。
当時一大ブームを巻き起こし、大友自身の監督によりアニメ映画化されました。

さて、そんな彼の初の原画展は、大友克洋が宮城県出身でもあることから、東日本大地震の被災地支援の意味合いが込められており、入場料の一部とチャリティオークションの落札金額は寄付されます。
プログラムの文章が素敵なので抜粋します。

 私は漫画家なのだから、
 自分の力でできることは原画を出すことしかない。
 現在の私自身が最高と思えるものを提示する-
 それこそが、今の私に出来る漫画家としての最大の仕事であり、
 私なりの復興支援になる。
 
 大友 克洋 漫画家・映画監督
 
チケットは日時指定の予約制。
16:00の回を予約した私が10分ほど前に会場に到着すると、ちょうど入場の整列が始まったところでした。

心ときめかして並ぶことしばし、いよいよ開場です。
一歩室内に足を踏み入れると、そこには圧巻!!感動!!の大友ワールドが繰り広げられていました。

「気分はもう戦争」、「童夢」、「ハイウェイスター」、「さよならにっぽん」・・・見慣れたあの表紙、あのシーンの原画がところ狭しと展示され、体が打ち震えるような興奮で、1枚1枚の原画の前でただただ立ち尽くすばかりです。

そして別室には今回の最大の目玉、「AKIRA」の全原稿が一挙に展示されています。
しかも3部屋ぶち抜きです。
冒頭のネオ東京の一枚から始まって全6巻分、これを涙なくしてどう観ることができるでしょう。
どれだけ観ても観飽きることがなく、最後は後ろ髪を引かれる思いで部屋をあとにしました。

しかしこれで終わりかと思っていたら、もうひとつ、サプライズの部屋がありました。

室内に飾ってあったのは、「AKIRA」の主人公鉄男のバイクを再現した実物(写真中)。
そして「童夢」のクライマックスで、超能力を持つ老人チョウさんが超能力少女エッちゃんに叩き付けられたあの名シーンの壁の穴(写真下)でした。
しかも鉄男のバイクは、彼が来ていたのと同じジャケットを着て撮影可能でしたし、壁の穴もファンの皆さんがマンガ同様に壁に大の字に貼り付いて次々に撮影していました。

「大友克洋GENGA展」、5月30日まで開催しています。
私ももう一度行きたい!